第13話

スキナヒト.
153
2018/09/30 10:23
7月/22日
ママに秘密でこのにっきを書き始めます。
ママの日記は、英語とか難しい漢字が多くて上手に読めないけど、私は頑張って辞書ひいて調べて見ようと思うの!
秘密でゆっくり調べてみるのって、なんだか探偵になった気分♪
ここからちゃんとにっきをかくよ。
今日は、紅露クロの好きな人がお家に来たの。
紅露の好きな人は、ママのお友だちだったんだって。
紅露、びっくりした!
ーーーーーー
ママ
ママ
こら!紅露?!お勉強道具片付けなさいって言ったでしょ?!
ママがキッチンから呼んでる。
紅露
紅露
あっ!ごめんなさい!紅露の辞書出しっぱなしだった?
ママ
ママ
お勉強することはいいことだけど、しっかり片付けもしてね?いい?
キッチンで洗い物をしてるママが、紅露に背を向けてそう言った。
紅露
紅露
はぁい。
ママ
ママ
もうすぐでお客さん来るから、紅露も着替えてきなぁ?
そうだった!今日はママのお友達が来る日。
紅露
紅露
ママ?!あのピンクのワンピース着てもいい??
ママ
ママ
いいよ〜
私は、クローゼットからお気に入りのピンクのワンピースをとってすぐに着替えた。

よしっ!着替えて、紅露のお気に入りのリボンをつけたからもう準備万端!
紅露
紅露
ねぇ、ママ?
リビングルームへ行くと、エプロンを外してるママがいた。
ママ
ママ
なぁに?
紅露
紅露
今日、お家に来る人って…
私がそういうと
"ピンポーン"
お家のチャイムが鳴った。
ママ
ママ
怖がらなくていいの 笑
優しい人だから!
紅露
紅露
う…うん。
ママ
ママ
はぁ〜い、入っていいですよ〜
私は、ママと一緒にお客さんを玄関まで迎えに行った。
かっちゃん警官
かっちゃん警官
お邪魔しま〜す。
紅露
紅露
あ!かっちゃん警官!
そこにはいつもと雰囲気の違うかっちゃん警官がいた。
かっちゃん警官
かっちゃん警官
あれ?キミは、あなたちゃんの子供だったの…?
紅露
紅露
紅露です!
おつとめごくろーさまです!
私は、いつも通りかっちゃん警官に敬礼をした。
すると
かっちゃん警官
かっちゃん警官
ご苦労様です!
かっちゃん警官も、紅露の真似してくれた。
ママ
ママ
久しぶりです、先輩!
なんか紅露がお世話になってるみたいで…笑
そうなの。
かっちゃん警官は、紅露が学校に行く時いる警官の人!
まさかママのお友達だったなんて…
かっちゃん警官
かっちゃん警官
通学路の登下校指導してる時にね?
かっちゃん警官がそう言いながら、私に目線を合わせるためにかがんでくれた。
紅露
紅露
うんっ!
ママ
ママ
そうだったんだぁ。
とりあえず、どうぞ!先輩!
かっちゃん警官
かっちゃん警官
ではでは。お邪魔します。
かっちゃん警官がゆっくりと靴を脱いでウチに上がった。
ママがお菓子を準備してる間、私はかっちゃん警官と雑談をする。
かっちゃん警官
かっちゃん警官
紅露…ちゃん?は、
紅露
紅露
うんっ!
かっちゃん警官
かっちゃん警官
お勉強とか好き?
紅露
紅露
う〜ん…普通…!
するとママがキッチンからお菓子とティーを持って戻ってきた。
ママ
ママ
この子ったら、勉強好きじゃないくせに持って帰ってくるテスト、全部100点なんですよ?!誰に似たのかしら 笑
かっちゃん警官
かっちゃん警官
えー。すごいじゃん?!
そういうとかっちゃん警官は、紅露の頭を撫でてくれた。
紅露
紅露
えへへ♪
かっちゃん警官
かっちゃん警官
あなたちゃんは、お勉強嫌いだったもんね〜 笑
ママ
ママ
ちょっ?!先輩?!
かっちゃん警官
かっちゃん警官
あははっ、冗談冗談♪
数時間後_
ママに"大事なお話するから、少し自分の部屋に行ってて!"と言われたから、紅露は自分のお部屋へ来た。
紅露
紅露
あっ!
大好きな歌い手の『りぃちゃん』が生放送をしていたので、私はすぐさま聞く準備に入る。
イヤホンをつけると、より近くでりぃちゃんを感じられてる感じがして少し幸せな気持ちになった。
りぃ ちゃん
りぃ ちゃん
そろそろ〜終わりにしようかなぁ!っとその前に!みんなにお知らせがあるんです!
紅露
紅露
?!
りぃ ちゃん
りぃ ちゃん
この度、りぃ!CDを出させていただけることになりましたぁ〜!!!
ーーーーーー
紅露
紅露
ママー?
ママ
ママ
なぁに?紅露?
リビングルームへ戻ると、かっちゃん警官とママが少ししんみりとした様子空気感が感じられた。
りぃちゃんの生放送が終わったあと、私はママにねだるため、ダッシュで来たのに…少し言いずらい。
紅露
紅露
く、紅露…あのね。
りぃちゃんのCD欲しいのっ!
ママは、紅露がりぃちゃんのファンと言うことは知ってたから…許してくれるかな?
かっちゃん警官
かっちゃん警官
りぃ…?
かっちゃん警官
かっちゃん警官
りぃ…ってあの歌い手の?
紅露
紅露
そーだよ?!かっちゃん警官も好きなの?!
ママ
ママ
紅露…あまり驚かないで聞いてね。
急に話を遮ったママが、落ち着いた様子でそう言う。
ママ
ママ
りぃちゃんは、ママと先輩のお友達なの。
紅露
紅露
えー?!
かっちゃん警官
かっちゃん警官
あなたちゃん、紅露ちゃんに言ってなかったの?
ママ
ママ
少し言いずらくって。
そう言いながら微笑むママ。
ママとかっちゃん警官のお友達?
紅露
紅露
CD…買っても…
ママ
ママ
いいけど、次のテストも100点だったらね!
ママが紅露に小指を出して、私とママは指切りげんまんをした。
かっちゃん警官
かっちゃん警官
あはっ、仲良しだ。
紅露
紅露
えへへ〜
ママ
ママ
先輩はその…いないんですか?
彼女さんは?
かっちゃん警官
かっちゃん警官
俺〜?いないいない。
ゆっくりと左右に首を振り、否定するかっちゃん警官。
紅露
紅露
嘘だぁ!
かっちゃん警官
かっちゃん警官
そういう紅露ちゃんはいるの?
かっちゃん警官はコクンと首を傾げてそう言う。
ママ
ママ
ママも聞きたい!聞きたい!
紅露
紅露
いないからっ!もぉ!
かっちゃん警官
かっちゃん警官
あはっ、ごめんね。
拗ねた私をかっちゃん警官は優しく撫でてくれた。
かっちゃん警官のこういうとこが好きなの。
ーーーーーー
ママ
ママ
今日は色々ありがとうございました。
玄関先にてかっちゃん警官をお見送ろうしている。
かっちゃん警官
かっちゃん警官
いやいや、こちらこそせっかくの夏休みにお邪魔しちゃって…
ママ
ママ
また何か相談…いや、お話したいことあったら連絡しますね。
かっちゃん警官
かっちゃん警官
うん、あんまり無理しないでね。
かっちゃん警官の顔が曇る。
紅露
紅露
頭の中が?ばっかりになる。
ママとかっちゃん警官は一体何を話してたんだろう?
かっちゃん警官
かっちゃん警官
それじゃ、
紅露
紅露
バイバ〜イ
ママ
ママ
また!
紅露とママ声にかっちゃん警官は、振り返らずにひらひらと手を振って帰ってった。

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