第3話

ウワサ.
258
2018/08/08 07:15
Day2.
PM:)22:54
今日は、私の噂が流れてるっていう話を、ゆなから聞きました。
王子様的存在の、かっちゃん先輩が私のことを好き…みたいな噂。
変な噂が流れるのは、嫌だな…
ーーーーーーー
ゆな
ゆな
おはよ、あなたっ!!!
あなた

ゆな、おは〜♪

教室に入るとすぐに声をかけてくれる私の親友、"ゆな"。
ゆな
ゆな
ちょっと、それより!
あなた

???

ゆな
ゆな
あなたの噂、流れてるけど?
本当なの!?!?
すっごい真剣な眼差しで私を見つめるゆな。
あなた

はっ!?
なになになになに!?!?

ゆな
ゆな
知らない?!
あなた

うんうんうんうん(汗

噂とか流されないタイプの私だから、何言われてるのか怖い…
ゆな
ゆな
かっちゃん先輩、いるじゃん?
私は、黙ってコクンと頷く。
唾を飲み込む。
ゆな
ゆな
かっちゃん先輩が、あなたのこと好きだって…
あなた

はぁっ!?!?

大声を出しすぎて、クラスの視線が私に刺さる。
ゆな
ゆな
あなた、かっちゃん先輩と部活一緒じゃん?だからじゃない?羨ましい〜♡
あなた

いやいや、何言ってんの??!
いい迷惑だよ!?

ゆな
ゆな
でもでも、かっちゃん先輩モテるらしいよ!やったじゃん、あなた!告られるかもね(笑
噂に敏感なゆな。
ゆなは、かっちゃん先輩にも興味持ってた時があったからよくかっちゃん先輩のこと知ってる。
私も、少しくらいは分かる。
学校でも、有名な人だ。
あなた

う〜ん…
いいのか、悪いのか…

ゆな
ゆな
まっ、付き合ったら教えてね♡
あなた

付き合わないってば!!!

ゆな
ゆな
あはっ、ワンチャンあるよ!
"キーンコーンカーンコーン"
ゆな
ゆな
もう時間、じゃっ!
そう言って、ゆなはスキップで自分の席に戻った。
ーーーーーー
時間はお昼時。
ゆな
ゆな
でさ〜、先輩がね〜?
あなた

うんうん。

なんて、雑談をしながら食堂に向かってると…
???
あ、あの。あなたさん…
聞き覚えのある声で後から話しかけられる。
あなた

???

立ち止まり、くるりと振り返ると…
???
や、やっほ…
あなた

るうと先輩?!
さん付けは、やめてくださいって言ったじゃないですか?!

琉斗 先輩
琉斗 先輩
ごめんごめん。
るうと先輩が、軽く謝る。
ゆな
ゆな
!?
小声:)あなた?!るうと先輩と、どーゆー関係!?
ゆなが、コソッと耳元で話す。
あなた

小声:)な、何でもないけど…

琉斗 先輩
琉斗 先輩
琉斗 先輩
琉斗 先輩
あなたちゃん今、時間あるかな?
あなた

あ、はい。

琉斗 先輩
琉斗 先輩
ちょっと来て欲しいんだけど…
あなた

わ、分かりました…

よ、呼び出し!?!?
しかも、男の先輩から!?
ゆな
ゆな
小声:)告白じゃない!?
という、ゆなのコメントに私は大袈裟に首を振る。
琉斗 先輩
琉斗 先輩
じゃ、ゆなちゃん。
あなたちゃん少し借りるね?
必殺!"ニコッと優しい笑顔"で、そんなこと言ってもゆなは「だめで〜す」なんて言って止めてくれるはず…
私が、人の誘いを断るのヘタクソなの知ってるから…
ゆな
ゆな
もちろんです♡
はぁっ!?
そう、上手くはいかなかった…
琉斗 先輩
琉斗 先輩
ありがとな。じゃ、行くぞ。
私は、ズルズル引きづられるようにして連れてかれる。
ゆなを見ると、ガッツポーズを返されただけだった。
ーーーーーー
琉斗 先輩
琉斗 先輩
あ、いた。
来たのは体育館裏…
るうと先輩が、手を振った。
その先みると見たことある人が…
るる…先輩…だっけ?
るる 先輩
るる 先輩
おせーよ。
人気者の2人は、"DOWBL「R」"と呼ばれるほどの先輩だ。
特に女子に人気者。
るる 先輩
るる 先輩
この娘が、あなたちゃん?
琉斗 先輩
琉斗 先輩
そーだよ。
背の高い2人に、囲まれた私の身体は完全に硬直してしまった。
あなた

あっ…あ、あのっ…話って…

るる 先輩
るる 先輩
あのさぁ…
琉斗 先輩
琉斗 先輩
あなたちゃんさぁ…
一同
ズルいんだけど。
あなた

!?!?

琉斗 先輩
琉斗 先輩
1人で、かっちゃんを独り占めはズルい。
るる 先輩
るる 先輩
俺らだって、好きなのに。
もしかして…
もしかして…
あなた

もしかして…

琉斗 先輩
琉斗 先輩
そうだよ。
るる 先輩
るる 先輩
俺ら
一同
かっちゃんが好きなんだけど。
あっ
えっ
この人達もしかして…
一同
レズビアンですがなにか?
ひぇええええっ!
ジリジリと距離を詰められる。
るる 先輩
るる 先輩
俺らから、かっちゃんを奪うとか…
琉斗 先輩
琉斗 先輩
意味わかんないんですけど。
るる 先輩
るる 先輩
しかもなんで、あなたちゃんなんだし。
私は唖然としてその場に立つのが精一杯だった。
数分後_
琉斗 先輩
琉斗 先輩
はぁ。言い切った言い切った。
るる 先輩
るる 先輩
俺はまだ気ぃ済んでないけど。
今回は、これくらいで許す。
琉斗 先輩
琉斗 先輩
あっ、でも完全に
許した訳じゃないから。
るる 先輩
るる 先輩
あっあと、
一同
レズビアンってことバラしたら、どうなるか分かるよね?
私は、大きくコクコクと首を縦に振った。
るる 先輩
るる 先輩
じゃ
琉斗 先輩
琉斗 先輩
さいならばいばい。
完全に2人がいなくなったのを見届けると、一気に身体の力が自然と抜けた。
あなた

はぁっ。

大きな溜息を1つ。
まさか、あのアイドルのように慕われてる2人がレズビアンだと知ったファンの子は、どうなるかくらい想像できる。
まぁ、言うつもりは1microもないけど。
あんなに罵声を浴びせられたのに、折れてない自分を褒めて欲しい。
今までで1番、時間の流れがゆっくりに感じ時だった。
あなた

あぁ。こぼさんに会いたい。

自然と口にした一言。
誰もいないから、優しく口からこぼれるように出た一言。
ゆっくりとしゃがみ、両手で瞼を塞ぐように閉じる。
瞳を閉じたら、瞼の裏には笑うこぼさんが2Dで浮かび上がる。
昨日会ったばっかりなのに、
切実に"会いたい"と心が叫んでいる。
▶︎To be continued…
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By raspberry.

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