第4話

第3話
116
2023/01/19 15:37
(なまえ)
あなた
おはようございまーす
私は家電量販店の携帯コーナーで勤務している。


今日は土曜日ということもあって私が出勤した頃にはもう沢山お客さんがいた。


(なまえ)
あなた
(心の声)
今日は残業かも(՞߹ - ߹՞)
携帯コーナーから見えるカメラコーナーには、双眼鏡が大きく展示されていた。


地元でコンサートがあるとそのアーティストのライブDVDを流して双眼鏡の販促をしている。


今日はもちろんNEWSのライブ映像だ。



(なまえ)
あなた
(心の声)
これはめちゃくちゃ頑張れる…!!


私は横目でライブ映像を見ながら予約や在庫の確認をした。





すると……




増子
増子
あなたちゃんおはよ〜!



うわっ…!


増子
増子
ねえ今嫌そうな顔したでしょw
今日ポジション一緒なんだから
仲良くやろうよ!
(なまえ)
あなた
うん、おはよう。頑張ろう。
増子
増子
冷た!www
(なまえ)
あなた
( ˊᵕˋ ;)


突然背後からでっかい声で挨拶してきたのは同期の増子くん。

馴れ馴れしく名前で呼んでいるが、私はこの増子くんがあまり得意では無い。




というのも、、







〜〜〜新人研修〜〜〜



増子
増子
はじめまして!増子です!
バスケやってました!!
周りからまっすーと呼ばれてるので
みなさんも気軽に呼んでください!!!よろしくお願いします!
同期の中でも一際元気よく挨拶した彼は私の自担の愛称で呼んでと大きい声で堂々と言い放ったのだ。

……





まぁ、名前が増子さんなんだもんね。


渡辺さんのナベ呼びとか、松田さん松本さんのまっちゃん呼びとかそういうのだよね。



少し引いてしまったがみんなと仲良くなりたいんだろうなとその時はあまり深く考えなかった。



私は体育会系なタイプでは無いので真逆だなぁ、と思い仲良くなれないだろうなと勝手に壁を作っていた。

(なまえ)
あなた
(心の声)
できれば違う配属先であってほしい…



けどそんな思いも儚く散り、見事同じ店舗に配属されてしまった。


増子
増子
これからよろしくね!
あなたちゃんね!!僕のことはまっすーて呼んでもらえれば(^_^)
(なまえ)
あなた
よ、よろしくね。
……ま、っ増子さん。
増子
増子
まっすーって呼んでよ〜!!


強要されてはますます引いてしまい、絶対にまっすーと呼ぶもんかと心に強く誓ったのだった。




〜〜〜回想終わり〜〜〜








それからほぼ毎日まっすーって呼んでって言われたり暇さえあればしつこく絡んできたりで大変だった。

そんなこともあって私はずっと塩対応を決め込んでいる。
増子
増子
今日ライブあるんだって!
なんだっけ…にゅーす?
(なまえ)
あなた
へぇ、そうなんだぁ

私は職場ではNEWSのファンということを隠している。

それに増子くんに話したらうるさそうだからね。


それから何か言っていたようだったけど、私はすぐその場を離れて自分の持ち場に向かった。


今は仕事だ!終わったらまた昨日みたいにお酒飲みながらライブ観よう!

プリ小説オーディオドラマ