第16話

少しぐらいは迷惑でも周りは喜んでくれる
冴島の赤ちゃんは、確実に大きくなってきて、ついに予定日だった。
藤川
ほんとはさ、先週から事務仕事も休みさせてもらってたけど、今日予定日だから、今日からまた連れてくるよ。
みんなの目につきやすいように、スタッフステーションにいさせてくれ。
まあ、書類書くぐらいの事務なら、やらせてあげて。
白石
わかった。予定日ぴったりに生まれるかもしれないから、なるべく近くにいるように緋山先生にも伝えとく。
藤川
ありがと。
藍沢
きょう、予定日だよな。
元気な子、生まれると良いな。
藤川
お、おう。
緋山
話は後ろから聞いてました~。
わかった。
ただ、冴島さん、流産の経験あるから、緊急帝王切開に切り替える可能性もある。
藤川
わかった。頼んだ。
緋山
うん。
冴島
白石先生、事務仕事、やらせてください。
白石
うん。お願い。

そしたら、このカルテファイル、データ化しといて。
冴島
わかりました。
緋山
なんか予定日でもスゴい冷静。
白石
ほんとだね。
何事もなく、業務が続いていた。
冴島
(なんか腰が痛いな。)
白石
どう?データ化どれくらいできた?
冴島
あと4分の1です。
白石
早いな。ありがと。、
冴島
はい。
淡々と業務を続けていた冴島だったが、ついに陣痛が来た。
冴島
痛っ😣
緋山
陣痛来た?
冴島
そうっぽい。
白石
陣痛室運ぼう。
藤川先生、呼んできて。
藍沢
俺が行く。
白石
ありがと。冴島さん頑張って。
緋山
車イス持ってきた。乗って。
冴島
うん。
妊娠は二度目だが、出産ははじめてのため、藤川も冴島も不安だった。
冴島
元気な子産まれてくれるかな。
藤川
はるかなら大丈夫。
もし、なんか変だなって思うことあったらすぐに言えよ。
帝王切開に切り替えることもできるから。
冴島
ありがとう。
冴島
あっ。破水した。
緋山
ほんとだね。
緋山
子宮口計ろう。
緋山
ちょっと痛いだろうけど我慢して。
冴島
痛い😵💥
緋山
思ったより開いてる。
もう分娩室運ぼう。
救急の受け持ちで行こう。
藤川
運ぼう。
このあと約2時間後、元気な女の子が生まれた。
白石
冴島さん、おめでとう☺
冴島
ありがとう。
緋山
えっ?なんで白石いるの?病室まだ言ってないのに。
白石
私を誰だと思ってるの?
救急のスタッフリーダー、なんでもまず私のところに伝わるんだから。
緋山
まあいいや。明日には産婦人科に移れるから。
冴島
ありがとう。いつから赤ちゃん見に行って良いの?
緋山
まあ、明日には大丈夫だと思う。
ただ、赤ちゃんは先に産婦人科に移ってるから、そっちの先生の判断による。
冴島
そっか。ありがとう。
救命は人が減ったが、それでも味わえる喜びはそれを上回り、救命の現場には笑顔が浮かんだ。