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第37話

32話*.+゚
煉獄の鳩尾に猗窩座の腕が貫通し、あなたは煉獄の身代わりになろうと前に出たせいで攻撃をもろにくらい、全身血塗れで猗窩座に刀を突き刺していた



最早半分気絶しているあなたは力すら出ず、刀を握ったまま脱力していた
猗窩座
猗窩座
死ぬ…!!死んでしまうぞ杏寿郎!あなた!鬼になれ!鬼になると言え!!
猗窩座
猗窩座
お前達は選ばれし強き者なのだ!!!
その時、煉獄とあなたは走馬灯のようなものを見た



暖かい空気に包まれ、力を抜けば意識が連れ去られそうなほど心地よい感覚



そんな中でも、柱2人が刀を離すことはなかった



走馬灯の中にいた大切な人の言葉が、淡い光を放つように胸に宿ったから



煉獄は母の言葉を、あなたはカナエの言葉を







それによって2人とも意気を取り戻し、煉獄は頸に刃を、あなたは折れた両腕で再び刀を思いっきり突き立てた



とその時、山と山の間からうっすら太陽が顔を覗かせる



煉獄から腕が抜けない猗窩座は苦戦しているが、それだけではない



あなたの刀が下向きに突き刺さり、上に飛ぼうにも飛べないのだ
猗窩座
猗窩座
オオオオオオオ!!!
耳が裂けるような猗窩座の大声が聞こえ、あなたの右耳の鼓膜が破れる
煉獄 杏寿郎
煉獄 杏寿郎
(絶対に離さん…お前の頸を切り落とすまでは…!!)





が、猗窩座は両腕が千切れ、頸が半分切れた状態で逃げ出す



炭治郎が怒号と共に投げた日輪刀が突き刺さる
竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
逃げるな卑怯者!!逃げるなァ!!
炭治郎が逃げる猗窩座に向かって大声で叫ぶ



傷が痛むはずなのに、そんなことお構いなしに叫び続ける



必死に、怒ったように声を荒げ続ける
竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
いつだって鬼殺隊は、お前らに有利な夜の闇の中で戦ってるんだ!!
竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
生身の人間がだ!傷だって簡単には塞がらない!失った手足が戻ることもない!
竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
逃げるな馬鹿野郎!馬鹿野郎!!卑怯者!!
竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
お前なんかより、煉獄さんとあなたの方がずっと凄いんだ!!強いんだ!!
竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
煉獄さんとあなたは負けてない!誰も死なせなかった!!戦い抜いた!!守り抜いた!!
竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
お前の負けだ!!煉獄さんとあなたの、勝ちだっ!!!
そこで言葉を切った炭治郎は、「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」と泣き出す



煉獄は座り込み、あなたは刀を地面に突き刺して寄りかかる
胡雪 (なまえ)
胡雪 あなた
もうそんなに叫ばないで。炭治郎も軽症じゃないんだから、傷が開いちゃう
煉獄 杏寿郎
煉獄 杏寿郎
胡雪の言う通りだ。竈門少年が死んでしまったら俺と胡雪の負けになってしまうぞ
煉獄 杏寿郎
煉獄 杏寿郎
こっちにおいで。最後に少し話をしよう















煉獄が炭治郎達に話をしていくのを、あなたはただただ聞いていた



わかっていた。煉獄はもう死んでしまうと



あなたも、もしかしたら自分も死ぬかも…と
煉獄 杏寿郎
煉獄 杏寿郎
そして、胡雪
いつの間にかあなたの番になっていたのか、名前を呼ばれたあなたは弱々しく「はい」と返事をする



歩くことすらできないから、煉獄の隣で
煉獄 杏寿郎
煉獄 杏寿郎
君には散々お世話になった。治療してくれたこと、共に戦ってくれたこと。心から感謝している
煉獄 杏寿郎
煉獄 杏寿郎
君の強さには毎度驚かされた。柱としてもっと誇るべきだ
胡雪 (なまえ)
胡雪 あなた
そん、な…私はただ、好きでやってるだけで…煉獄さんには遠く及びませんから…
煉獄 杏寿郎
煉獄 杏寿郎
胡雪、君はまだまだ伸び代がある。しかも若いんだ
煉獄 杏寿郎
煉獄 杏寿郎
ここで死んではダメだ。前を向け。もっと先へ進め
胡雪 (なまえ)
胡雪 あなた
ッ煉獄、さん…
煉獄 杏寿郎
煉獄 杏寿郎
その強さをここで散らしてはいけない。柱として、もっと発揮するべきだ
煉獄 杏寿郎
煉獄 杏寿郎
胡雪は、鬼殺隊の誇りだ
胡雪 (なまえ)
胡雪 あなた
ッ…!!…うっ…グスッ






















夜は完全に明けた



無限列車では誰1人として一般客が死ななかった



柱2人の戦力が大きな力となり、1つの刃になったから



しかし、その代償は、犠牲は大きすぎた



柱2人がいないという、鬼殺隊にとって大きな打撃を受けてしまった



炎の柱は死に、雪の柱は目を覚まさなくなった



1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月…そして、4ヶ月



ピクリとも動くことなく眠り続けた



砕けた肋骨、折れた両腕と左足、突き刺さったガラス破片、破れた鼓膜、骨が突き刺さった内臓、ヒビの入った頭蓋骨



そして、仲間を庇って負った全身の深い傷



目の前で仲間を失った心の傷



不幸に不幸が重なり、少女が目を開けることはなかった