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第38話

33話*.+゚








―数ヶ月後―



蝶屋敷のベッドに、全身包帯で巻かれ、点滴が刺された痛々しいあなたの姿があった



人工呼吸器もつけられているが、その寝顔と寝息は穏やかだった



無限列車で煉獄が死んだあの日から数ヶ月間、ずっと眠り続けている







そんなベッドの傍に、1人の少年があなたの手を握っていた




























竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
あなた…もう4ヶ月だよ、目を覚ませよ…
胡雪 (なまえ)
胡雪 あなた
両手であなたのスラッとした手を握り、自分の額に押し当てる炭治郎



その目と目元は真っ赤で、現に涙が零れ落ちていた



そんな炭治郎を試すかのように、あなたはピクリとも動かない。反応しない



炭治郎は通える日は毎日あなたに会いにしている



そうしないと気がおかしくなりそうだったから
竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
なんで…あなたが目を覚まさなかったら、意味がないだろ…
竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
ごめん…ごめんな…俺が弱かったから…煉獄さんとあなたに守られてばっかりで…
竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
あなたは柱だから俺じゃ到底追いつけないけど、俺もいつかあなたを守れるくらい強くなれるかなぁ…
竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
俺が弱かったから…ごめん…ッあなた…起きてくれ…




























.





































胡雪 (なまえ)
胡雪 あなた
たん、じろーは…弱く、ない…よ…
竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
ッ!?
炭治郎が驚いて顔を上げると、そこには、うっすらと目を開けて優しく微笑むあなたがいた



数ヶ月ぶりに目を覚ましたからか、目は完全には開ききっていなかった
竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
あなた!?起きたのかっ!?
胡雪 (なまえ)
胡雪 あなた
ん…最後、の…「俺が弱かったから…」の、とこ…から…
回らない舌を動かし、辿々しく喋るあなたの表情は、とても柔らかかった
竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
よかった…よかった…っ!!
あなたを抱きしめ、元々泣いていたのにさらに泣き出す炭治郎を宥めるように、動かない手をなんとか動かして頭を撫でる



みんなのお母さん…というかまとめ役のしっかり者の炭治郎がギャン泣きしたのは、煉獄が死んだ時以来ではないか?



炭治郎もこんなに子供っぽくなることがあるんだなぁ…と思いつつ、あなたは炭治郎の頭を、綺麗な赤髪を撫で続ける



数分後には炭治郎も落ち着いたようで、目を真っ赤に腫らして苦笑いしている
竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
ごめんな、見苦しいところを見せちゃって…
胡雪 (なまえ)
胡雪 あなた
ううん。大丈夫、だから…
我妻 善逸
我妻 善逸
たんじろ〜。ご飯だってアオイさんが……って、炭治郎?何してんの?
胡雪 (なまえ)
胡雪 あなた
ぜん…いつ…?
我妻 善逸
我妻 善逸
!?あなたちゃん!?
こちらに気づいた善逸が駆け寄ってきて、あなたの頭を優しく抱きしめる
我妻 善逸
我妻 善逸
よかったぁぁぁぁぁ!!ほんっとに心配したんだよぉぉぉぉぉぉ!!!
あなたの顔に善逸の涙が落ちる



もらい泣きをしたのか、再び泣き出す炭治郎と号泣する善逸に苦笑しながら、あなたは善逸を頭を撫でる



もちろんあなただって泣いてしまう



4ヶ月ぶりの仲間に会えたこと。自分のために泣いてくれたことが嬉しくて



その後、蝶屋敷のみんなはもちろん、炭治郎、善逸、伊之助、玄弥、槇寿郎と千寿郎、柱全員、お館様とあまね様、そしてまさかの一般隊士など、誰かしら毎日お見舞いに来てくれた



柱に至っては毎日3人以上来るし、病室が騒がしすぎるが、その光景すら今は微笑ましい



1番に来るのは宇髄だが…














胡雪 (なまえ)
胡雪 あなた
…宇髄さん。帰ってくれると嬉しいです
宇髄 天元
宇髄 天元
あ?ヤダ
今は夜の9時頃だから柱は警護の準備をするのだが、中々宇髄が帰らない



しかも任務がない時はほぼ毎日これだ
胡雪 (なまえ)
胡雪 あなた
流石に来すぎですよ…私だって病人なんですけど…
宇髄 天元
宇髄 天元
好きな奴がボロボロになってんのに来ないわけねーだろ
隣の小さな机に肘をついて頬を支えている



あなたはというと、まだ筋力が戻っていないし、完治していないので絶対安静。起き上がるのも禁止だ
胡雪 (なまえ)
胡雪 あなた
あの…帰ってください…
意地でも動こうとしない宇髄に怒りを通り越して呆れている時、病室の扉がバンッ!と開く



中に入ってきたのは炭治郎だった
竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
宇髄さん!流石にもう帰ってあげてください!
宇髄 天元
宇髄 天元
黙れ竈門。俺の自由だ
竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
あなたの迷惑を考えてあげてください。じゃないと嫌われますよ
宇髄 天元
宇髄 天元
(こいつ…瞳に一切の曇りがねぇ…)
胡雪 (なまえ)
胡雪 あなた
たんじろぉ〜…この人胡蝶さんに差し出して…多分毒の実験されるから…
竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
任せろ!
「むん!」と顔を膨らませた炭治郎は、宇髄を捕獲しに部屋へ入る



当の宇髄は「胡蝶の実験とか洒落になんねぇよ!!」と叫んで炭治郎から逃げ回っている



2人が何故か部屋の中で追いかけっこをすること数分。扉が先程より強く開け放たれる



そこに立っていたのは、今まさに恐れていたしのぶだった…
胡蝶 しのぶ
胡蝶 しのぶ
…ニコニコ
宇髄 天元
宇髄 天元
あ、胡蝶…
竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
しのぶさん!宇髄さんがあなたに迷惑かけて帰らないです!
胡蝶 しのぶ
胡蝶 しのぶ
宇髄さんうるさいです。しかもあなたに迷惑かけるなんて、許せませんね(*^^*)
胡蝶 しのぶ
胡蝶 しのぶ
ふふふ…今ちょうど実験体を探してたんです。協力してくださいますよね?
暗黒微笑を浮かべてどこからか注射器を取り出したしのぶは、部屋の外に逃げていった宇髄を追いかける



遠くから宇髄の大声が聞こえてくるが、もう気にしない



これで懲りればいいのだが…
竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
あなたも大変だな。あんな人に好かれて…
胡雪 (なまえ)
胡雪 あなた
ほんとに…宇髄さんも言ってたけど、私のどこがいいんだか…
竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
あなたは凄く魅力的だと思うぞ!美人だし素敵な女性だ!
胡雪 (なまえ)
胡雪 あなた
…へっ?
さらっと褒めてくれる炭治郎に驚き、顔が赤くなるあなた



炭治郎は頭に『?』を浮かべていたが、自分の言葉を理解したのかたちまち赤くなる
竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
あっ、いや、その…!あなたは強いし素敵だって…!!…いやっ…あの…
竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
………忘れてくれ///
胡雪 (なまえ)
胡雪 あなた
あ、うん…あり、がと…?///
気まずい沈黙が流れ、それを破るように炭治郎が「また明日来るな!おやすみ!!」と逃げるように去っていく



取り残されたあなたはポカーンとしていたが、すぐに布団を頭まで被って布団の中でまた赤くなっていた