第7話

✽酸素も吸えない
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2021/06/20 07:00
目の前でスマホをいじる彼は何処かで見たような気がする。

あれ?何だか声も聞いたことあったんだけどなぁ。

?「ん?何?」

「あ、いや、なんでもないです!!」

?「…?そう?…っつーか、自己紹介とかしねぇ?lineも欲しいし。」

「へ?あ、わ、私、あなたって言います!」

そういや言ってなかったなぁ…

?「あなた?ふーん面白い名前」

「は?!?!?!?!」

?「俺は清川だからキヨって呼んで」

「キヨさん…?」



キヨ…キヨ…きよ………?





「えっ?!?!あのキヨさん!?!?!」

キヨ「え、気づくの遅くね?」

そう言って笑った彼は、ついさっき運ばれてきたミルクティーをコクリと飲んだ。


ちょ、ちょっとまって!!!!!

大好きなガッチさんのいるTOP4メンバーのキヨさんですか?!マジですか?!えっ?!

私はぐっと息を止めた。

だってガッチさんと同じ空間にいた人の周りの酸素を吸うなんて恐れ多い!!←オイ


キヨ「え、何。俺のファンの人?にしては知らなさそうだったけど」

「…ファン………」

っていうか憧れ?同じYouTuberとして、やっぱり先輩であり、目指す人です。


そして最推しはガッチさんです!!!!そしてキヨさんも大好きです!


なんてオタク丸出しなこと言えるはずもなく…。


「そうですね!ファンです!えと、と、TOP4とかの動画よく見てます…!」

と、満面の笑みで答えた。

キヨ「…俺個人の動画は見てねぇのかよ」


そんな彼の呟きなど知らずに。

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