第5話

花屋
67
2018/02/23 15:39
今日は母の日。

私は日頃の母への想いを込めて

花をプレゼントしようと
以前から決めていた。



私の家から徒歩15分ぐらいで着く

お洒落な花屋へ向かった。
優奈
何の花にしようかな~
私は不意にそう呟いた。
店員
薔薇の花なんてどうですか?
花屋の若い店員が聞いてきた。
店員
今日は母の日ですね。お母様にでしょうか?
優奈
そうなんです。薔薇の花ですか?
店員
はい。薔薇には”愛情”という
花言葉がございます。
いつも愛情をかけてくれるお母様にこそ
逆にありがとうという気持ちを込めて
送ってほしいですね。
私は,その店員の言う通り

1本の薔薇を購入し,

プレゼント用にラッピングしてもらった。
店員
ありがとうございました。
カーネーションより

少し高い薔薇を持ちながら

家へ帰る私。



こんなもので喜んでくれるんだろうか

まして,残り僅かな余命の人間が

母に対して送る物なのか。



私は家へ帰る途中の公園へ

いつの間にか寄り道していた。

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