今日は学校を休んでしまった。これだと風華に怪しまれてしまいそうだ…
母親に頼んで、癌だの盲腸だので入院してるって嘘ついてもらうかな。
少なくとも、明日も学校には行ける気がしない。
本当に母親はいつもいつも余計なことをしようとする。まあ、世間でいう毒親ってやつじゃないだけ私はましなのかな。
そうやって私は学校にいる時と同じように口角を上げて、弾んだ声を出して答えるんだ。
そう、私は私でいなきゃいけないから。
真奈美は横で心配そうにプライバシーを侵害してまでこちらの会話内容を聞いてくるので、「聞かないで」とでも言うように自分の部屋に携帯を持って行き扉を半ば八つ当たり気味に閉めた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。