第32話

28話(最終回)
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2021/08/29 05:58

〜あなたsaid〜
昨日あーるん。先輩とそあらくんに告白された。


あーるん。先輩だけでも驚きなのに


そあらくんにまでされて動揺が隠しきれなかった。


そのせいで一睡も出来ずに朝が来た。


「今度また言う」


この言葉だけがぐるぐると頭の中で回っている。


違うことを考えようとしても頭の中でずっと動かなかった


そのため、ふわふわとしたまま学校へと向かった。
なぴ
___でさ!ってあなたちゃん聞いてる?
あなた

っえ、?なんのこと?

なぴ
ねぇ、今日大丈夫?ずっと上の空って感じだけど、
あなた

ううん、そんなことないよ!
考え事してただけだから!

なぴ
そうなんだ
あまね
じゃあそあらが喋らないことと関係あるの?
あなた

そ、そあらくん!?

そあら
俺?!
あまね
ふーん、なんかあるんだ
あなた

そんなことないよね!そあらくん!

そあら
あー、あなたが昨日あーるん。先輩に告白されてた事しかないよ!
なぴ
えー!?
あまね
やっぱりか
あなた

そあらくん!!なんで言うの!

そあら
えっ?いっちゃだめだったの?
あなた

そういうことじゃないけど……

ただでさえ先輩のこと考えていたのに


もっと頭から離れなくなってしまった。


ずっとぼーっとして歩いてるといつの間にか学校に着いていた。


教室に入り、自分の席でもぼーっとしていた。


するとどこからか名前を呼ぶ声が聞こえた。
あーるん。
あなた、俺のとこ放課後来てくれないかな?
ずっと聞きたかった声が聞こえて、


体の熱が顔に集中し、一瞬のうちに顔が赤くなる。

あーるん。
大丈夫?熱とかない?
あなた

そんなことないです!放課後ですね!
分かりました!

なぴくん達に見られてないといいな、


そう思っていたが、案の定なぴくんとあまねくんはこちらを見てにやにやしていた。


そあらくんはと言うと、こちらと目が合った
瞬間気まずそうな顔して男子生徒の輪へと向かった。


助けを求めたくてもなぴくん、あまねくんは微笑みながらこちらを眺め、


女子生徒はあーるん。先輩に黄色い歓声を挙げ、


そあらくんを含める男子生徒は大して面白くもないであろう話に花を咲かせ、こちらを見ていなかった。


恥ずかしさに押しつぶされ今にも泣きそうになったが、


救いの手を差し伸べたかのように予鈴が鳴った。
あーるん。
予鈴か、もうそんな時間か。
じゃあ待ってるからな!
あなた

はい、じゃあまた。

嵐が去った。そう思っていた。


しかし、そんなことは無かった。
クラスメイト
あなたちゃん!
あーるん。先輩とどんな関係なの?!
クラスメイト
まさか付き合ってるの?
大して関わりもない、女子が話しかけてきた。


私自身囲まれることが苦手だったので、人が壁のように見え、少し怖かった。


いち早くこの状況を抜け出したかったから、咄嗟に嘘をついた。
あなた

!!付き合ってないし、関係もないよ!!

クラスメイト
え〜、つまんな〜い
そう言って自分の席へ戻っていく。


内心ほっとしているが、先輩には嘘をついてとても罪悪感がある。


やがて、本鈴が鳴り先生が入ってきた。


早く放課後になってほしい。


そう思う反面、放課後にならないで。


そう思ってしまう。


そう考えていても、時間は止まることなく進み続ける。


いつの間にかお昼休みになっていた。


いつの間にか時間が経っている。


そう考えると不覚にも恋してるんだなと思ってしまう。


放課後になることを喜ばしく思う自分と怖がる自分が対立し頭が痛くなる。


しかし、授業には出られるだろうと判断し教室へ足を進めた。


その間も考え事をしていたため意識が戻ると教室の目の前まで来ていた。


静かに自分の席へ戻る。


何気ない動作でも緊張で足や手が震える。


時間が過ぎていくにつれて、どんどんと緊張が大きくなっていく。


今日の授業の内容は1ミリも頭に入っていない。


そして、また、いつの間にか今日最後の授業が終わった。


もう放課後になってしまった。


緊張からか自分から先輩の教室に足を向けることが出来なかった。


すると、後ろから声をかけられた。
そあら
あなた!あーるん。先輩のところ行くんだろ!何してるんだよ!
なぴ
そあら!強く言いすぎだって〜!
ほらあなたちゃんびっくりしちゃってる
あまね
まぁ、そあらが言いたいことはわかるよ。
なぴ
あーるん。先輩のところに言ってあげないと!待ってるかもよ?
うんうん。


そう言うようにあまねくんとそあらくんは頷く。
あなた

わかった。行ってくる。

なぴ
頑張って〜!
そあら
行ってらっしゃい!
背中を押されやっと足が進む。


先輩の教室に行くのは気が引けたがそれにかわまず足を進めた。


しかし、教室に着く前にあーるん。先輩の姿が目に止まった。


行くか行かないかを考えていたときに時間がかなりたっていたようだ。
あーるん。
こないのかと思った。
あなた

遅かったですよね、すみません💦

あーるん。
そんなことないよ。
てか、緊張してる?
あなた

そ、そんなこと………あります

あーるん。
やっぱりね(笑)
そう言って笑った先輩は優しかった。
あーるん。
………あのさ、
ここでだと話しにくいから場所変えたいんだけどいい?
あなた

いいですけど、どこに行くんですか?

あーるん。
生徒会室。ほら!行くよ
そう言い、手を引っ張ってきた先輩は、私に負けず劣らずの緊張をしていた。


掴まれた腕から感じられる先輩の脈拍はかなりと言っていいほどに早かった。


しばらく歩いていくと生徒会室に着いた。


すると足を止め、こちらを見る先輩。


いつになく真剣な眼差しだった。
あーるん。
昨日も言ったんだけど、
あなたのこと好きだから。
あーるん。
前、ぽちと喧嘩したんだ。そのとき気づいたんだ。好きなんだって、
でも誤解させちゃってたな、ごめん。
あーるん。
前に俺に告白しかことあっただろ?
その時の返事変えてもいいか?
そんな前のこと覚えててくれてたんだ。


あのときは少し寂しさを感じられる目で微笑みながら、


ごめん。


そう一言告げられた。


でも、今回は違かった。
あーるん。
あなた好きです。
付き合ってくれませんか。
私は無言で泣いていた。


あんなにも叶うはずがないと思っていた恋が叶ってしまったから。


私が泣いていることに気づいた先輩は慌てていた。


それを見て笑ってしまった。


そして微笑みながらこう言った。
あなた

はい。私も好きです。

そして、2人で抱き合った。


その際、何度も「好き」と言いながら。



















私の好きな人には好きな人がいました。


しかし、それは昔のこと。


今では、


私の好きな人は私のことが好きでした。


Fin.












〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
作者
ここまでご覧いただきありがとうございました!(´▽`)
やっとのことで完結致しました!
どう終わらせようか考えていたら、丸10日かかってしまいました、すみません💦
後々新作やこの物語の続編も作りたいな〜なんて思ってます!
皆様に楽しんでもらえるお話作り頑張らせていただきます!次作もお楽しみに!
作者
ところで皆さん、
前回くらいで次回作で出てくるキャラ募集したことを覚えていますか?
正直なところ、まだキャラが決まっていないので皆さんの推しさんをコメントで教えてください!キャラの参考にさせていただきます!お願いします!

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