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第1話

「歴史の語り部」
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2019/08/03 21:30
とある大陸にかつて栄えた国があった、

「ツキノ神皇国」

月の女神「フルーナ」と「セレアス」を崇め信仰していたこの国に炎姫と呼ばれた王子がいた

ツキノ神皇国の王子「里津花」
王子でありながら、姫の様な美しさと自らも戦場に出る勇ましさから炎姫と呼ばれていた。


従騎士、「志季」「翼」「大」
里津花の近衛騎士だった3人の騎士、聖戦を共に戦い抜いたとされる。


)このように、この城塞遺跡には彼らの生活が伺えるような記述や調度品の数々が発見されています。

ツキノ神皇国遺跡群、今ここは観光地になっている。

貴女は取材の為、この地を訪れていた。

観光ガイドの方と別れ、この城塞遺跡を研究している教授との待ち合わせ場所に向かう。

そこは王族の霊廟が発見された場所で、

)すみません、ダイさんですか?

ダイ)....そうだけど、アンタは?

)炎姫「里津花」についてお話をお聞きしたいと連絡した者です。

ダイ)里津花についてか、何を聞きたいんだ?

)聖戦の事を聞けたらと思いまして。

ダイ)聖戦か...この霊廟は聖戦後、里津花と側で支えていた従騎士3人の為に建てられた。

)なるほど、一緒に埋葬されたんですね。

ダイ)ここに眠ってるのは、里津花と従騎士の志季、翼だけだ、大の墓だろう場所は空白のままになっている。

)大はどうなったんですか?

ダイ)それは、聖戦の話を聞けばわかるだろうな。

そう言って彼は語り始めた...遥か昔に起こった聖戦の歴史を。





ツキノ神皇国、謁見の間

騎士である大が里津花の近衛騎士に配属され、里津花との顔合わせとしてここに来ていた

大)(炎姫...か)

里津花の名前以外知らない大は、噂が飛び交うその呼び名に疑問を持っていた。

大)(姫...だよな?)

謁見の間の扉が開く、大は礼を取り頭を下げる
現れたのは...

里)よろしく俺は里津花、炎姫と呼ばれてるけど王子だからね。

紅いドレスのような服を着た里津花を見て、

大).....男?

素直な感想を呟いてしまっていた。


つづく

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