第12話

「悪魔のささやき」
68
2019/08/03 21:41
翼のお陰で無事に地下へと降りた里津花と大

深い回廊の先にそれは置かれていた、
鉄製だろうか、赤錆色に染まった人の両手ほどの大きさの箱。その口から赤い光が伸びている

2人には分かる、あれが「ディアブロの箱」なのだと。

箱の前には先程の「隼」と名乗った男が立っている側には骸骨化した亡骸....

隼)思ったよりも早かったね、あぁ人柱を立てたのか。

追って来た人数が減っているのを見て、笑いながら言う

里)貴様!!

翼の勇気を馬鹿にされ怒る里津花を大が止める

大)それがディアブロの箱か、

隼)そう、あいにくと僕では開けられなくてね協力してくれた彼には感謝だよ。

そう言いながら、側で転がっている骸骨を見る
里津花たちも骸骨化した亡骸を見て気づく、

里)そんな....父上。

それは変わり果てた、王の姿だった

大)何故、王が箱を開けるんだ。

疑問が更なる疑問を産む、あの賢王とも言われていた王が災厄を呼ぶと言われるこの箱を開けるのか

隼)彼にも望みがあったのさ、最愛の妻に逢いたいという望みがね。

里)母上に?

隼)そう、耳元で言ってやったのさ...
悪魔の力があれば、神に囚われた魂でさえも呼び戻せるとね?

王は隼の囁きを受け入れてしまった、
弱い心を蝕む、それが悪魔のやり方....

里)お前だけは、絶対に許さない!!

剣を抜き、隼へと切っ先を向ける

大)お前は、人をなんだと思っている!

大も剣を抜き、構えた

隼)人...人ねぇ、この世界にはびこるゴミかな

再び、影が湧き上がる
今度は化け物ではなく、白い剣が現れた

隼)ここまで来た君たちに敬意を表して、
僕が、直々に相手をしてあげよう!

今、最終決戦が始まる、、、


つづく

プリ小説オーディオドラマ