あなたside
もう家に着いてしまう
ぶっちゃけまだ家に帰りたくない
お兄ちゃんも今日遅くまで仕事があるって聞いてるし
薄暗い空の下で私は1人座り込んでいた
まるで自分だけの世界に来たかのように
人通りもなく静かでとても落ち着きがあった
でも逆に寂しさもあった
この空間に慣れてしまっている自分に嫌気がさす
空を見上げるともう真っ暗で星が綺麗に見えていた
暗闇の中でもキラキラと輝く星は
まるでお兄ちゃんやリオン
それから一輝くんたちのようで眩しく感じた
見せてもらった動画はすごくて
本当に星のようにキラキラと輝いて見えた
私に構ってくれる人は友達が多い
だから私はその中のとても小さな欠片程の存在で
いてもいなくてもわかりっこない
この苦しみをわかってくれる人なんて誰もいない
この日は何故か沢山笑えた気がした!
それが良かったのだろうか?
今日の夜あんな事になるなんて……
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。