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第1話

転生
17
2021/01/31 12:22
「じゃーね!みー!」
「うん、また明日ねぇー」
友達はキラキラしてる。私もこうじゃなきゃ…
ダサい子とか本当に無理!と言っていなくちゃ。
けど、私って何が楽しくて生きてんだろ。

友達と別れて、直ぐ様スマホ。
歩きスマホはいけない、でもしょうがなくない?
あたしよりカーストうえのA子のLINEを既読しちゃったんだもん。
それに、いろんな設定の変更だってある。仮面を被っていけてる女子を気取る私の真の顔。
ポチポチポチポチ
そこで気付いた、あれ信号?
青だっけ…?
ドン!!!!!
「ぅぅっ…や…ばぃらららLINEかえ…さなきゃ。」
体が、暖かいなにこれ濡れてる…………赤い…
最悪だ。私の人生に楽しいことがなにもなかった。



「きて…起きてください」
聞き慣れない声
え、私ー…
急いで体を起こして辺りを見回した、知らない場所だった。どこ、ここ。
「ここどこですか?」
「ここはキサラギ村の宿!」
「は?そんなの知りませんよ!ここはどこなんです?」
そう答えた主は何だか野暮ったい同世代くらいの女の子、なにこの格好、魔法少女??けれども、仮面を外して改めて見ると真の姿がオタクである私にはそそる格好だ。
でも、仮面をつけてみると、取りとえずいったいなぁーーとも思える。
友達にはなりたくないタイプ、眉毛も手入れなし?とか、私は考えてしまう。
クラスのオタク組の女子的な?そこには入りたいと思っていた。だが、私には仮面がある。
だから、なのかジロジロと舐めるように見つめていると、オタク組の女子はふたたび話だした。
「あのですね、すっごーく言いづらいんですがーあなた死んでしまったんですよ。」
…は?どういうこと?
「は?死んで?何言ってんですか?生きてるじゃないですか!ほら!?」
わけわかんない、なにこいつ!いつの日からか仮面がとれない私はそう叫ぶ。
「いやだからですねーー転生って知ってます?」
転生?あぁ、クラスの低レベルなやつらの話??...仮面がずれる音が心に響いた。
「転生?ほんとにいってるのです?もし、そうなのならあなたは魔法使い?」
「いやだから帰れないんですよ…って、突然態度が変わりましたね。」
「ねぇ、ところで、私のスマホは!?あのスマホには隠しイラストがあるです!厳重にロックはかけてあるけどLINEを送ってくれたA子ちゃんとかに見られたら!」
見渡してもスマホどころか、制服、鞄もない、てか……
「なにこの服…?私も才能があったとかですか?」
気づかなかった…何か魔法少女みたいな服を着させられている。仮面をかければマジキモい。本音は盛り上がっている。
「服は?」
「あなたは魔法使いなので、魔法のローブを着ているんですよ。」
あーもう無理ついていけない。と仮面の私が。魔法が使えるのかもよ!期待しよ!と本心の私が。
「取りあえず、助けてくれてありがとうございます。あなた、スゴいですね。自分の趣味をさらけ出せて。羨ましいです。では、お世話になりました。」
宿?とか言われている建物を出ると…
グヲォォォォーッッッ
目の前に恐竜?が現れた。

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