第90話

900越え記念物語
217
2024/07/31 11:06
#草薙寧々の想い





類は消えた。
私は次の都に行かなきゃ行けないから
今日の夜は、孤独で居たいの


いつもはしないような髪型で服で窓に座って



歌を歌う
草薙寧々
草薙寧々
♪~..♪
自分でも感じる儚いメロディー。



私は、夢を見てたのかとか
私は本当に存在してるのかとか
あの日の夜は考え尽くしたけど、それはただ私を追い詰める理由でしか無かったから。でも、



あの時の言葉は存在してたから
神代類
神代類
僕も…大好きだよ、寧々
私はその言葉以外何を
求めればいいのか分からないから
私は、あの言葉以外は求めない



何故かと、涙の海に溺れるのはもう嫌だ。だから…

私は私の歌を信じて歌い続ける。
たとえ届かなくても、私は歌いたいから

まだ記憶に住むあの声や姿、言葉を覚えている限り私は何も求めない。来世、類と一緒になるまで。




神代類
神代類
「寧々」
草薙寧々
草薙寧々
っ、
私は勢いよく振り向く
誰もいない。でも、
月の明かりはその場所を照らしてた




草薙寧々
草薙寧々
…今更、求めても意味ないのになぁ、…
また、窓の外を眺める






草薙寧々
草薙寧々
もう、類は居ないのに
何処かで、会えるって信じてる私が居る
神代類
神代類
1人にして、ごめんね



草薙寧々
草薙寧々
大丈夫、別に私は
独り言なのは分かってる、けど
妄想なのは分かってる、幻想だって
草薙寧々
草薙寧々
でも、…
逝くのは、早いんじゃないの?
草薙寧々
草薙寧々
もっと、待っててよ、私の人生を照らしてよ…ねぇなんでっなんでよ、




草薙寧々
草薙寧々
なんで…私より先に逝っちゃったの?


振り返ると、何かが落ちていた
草薙寧々
草薙寧々
何これ…



それは、
草薙寧々
草薙寧々
…類の、耳、飾り?





草薙寧々
草薙寧々
「ねぇ、類ってさいっつもその耳飾りつけてるよね。お気に入りなの?」
神代類
神代類
「大事な人の形見だからねぇ…」
草薙寧々
草薙寧々
「へー、形見って誰の?」
神代類
神代類
「…姉だよ。病死したんだけどね」
草薙寧々
草薙寧々
「っ、な、なんかごめん…」
神代類
神代類
「いや、大丈夫だよ。今は耳飾りと同じくらい大切なものができたからね。」






スっ、と拾う
草薙寧々
草薙寧々
こんな遠回しのメッセージなんか、伝わらないよっ…言葉で、教えてよっ





草薙寧々
草薙寧々
馬鹿っ……

私は類の耳飾りを優しくぎゅっと包み込んだ





あなた
寧々、その耳飾り何?
草薙寧々
草薙寧々
……秘密










望月穂波
望月穂波
どうでした?届きましたか?
神代類
神代類
あぁ、充分すぎるくらいに



神代類
神代類
(いつか、また会おうね。)
草薙寧々
草薙寧々
(いつか、絶対に会う)






「寧々」
「類に」
追記
楽しみすぎてもう非公開作ってます(^^ω)

プリ小説オーディオドラマ