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第1話

『十年前に約束を胸に』
 白鳥しらとり 音花おとか。それが、今のあたしの名前。

 十二年前に、児童養護施設にいたあたしを引き取ってくれた今の両親。それに、大切な二人の親友。

 それと――幼馴染のお兄ちゃん。その人たちがいれば、あたしの世界は輝いている。

*******

 あたしは所謂『学校のアイドル』だ。自分で言うのもなんだけれども、事実そう言うポジションにいるのだから仕方がないでしょう?事実を述べただけなんだもん。

 だって、見た目は可愛いし、性格も良いってことになってるし、勉強も運動も優等生。そんなあたしがモテないなんてありえないでしょう?親友二人と三人グループでスクールカーストのトップにいるの。

 ここまで聞いたらわかると思うけれど、あたしの素の性格、つまり本性は最悪最低。大好きな親友の一人からは『可愛い顔した悪魔』とかそんな不名誉なあだ名をいただいてしまうし。

 それでも、二人のことは大好きだ。こんなあたしを見捨てず、ずっと親友でいてくれる。

 それに……そんな親友と同等に好きで、こんなあたしを見捨てずにいてくれる人が、いる。
白鳥 音花
白鳥 音花
……優紀ゆうきお兄ちゃん
天川 優紀
天川 優紀
どうしたの?音花
 天川あまかわ 優紀ゆうき。それが、大切で、あたしの好きな人の名前。

 ずっと一緒に育ってきた……わけではないのだけれども、大切な年上の幼馴染。泣きじゃくるあたしの側に居てくれた。

 なのに、今あたしは彼の側にいられない。その理由は、分かっている。――年の差、だ。

 優紀お兄ちゃんは今年で二十七歳になる。それに比べて、あたしはまだ今年で十七歳。優紀お兄ちゃんから見たら、あたしはまだまだ子供。まだまだ恋愛対象にはなれていないんだろうなって。

 でも……誰にもとられたくないんだ。あたしの方が、ずっと思い続けてきた時間が長いんだから。だから、だから、ね?優紀お兄ちゃん……。
白鳥 音花
白鳥 音花
(……あの時の約束、あたしまだ忘れてないからね……)
 七歳の誕生日の日、あたしは一度優紀お兄ちゃんに告白している。

 でも……お兄ちゃんは……たった一つの約束を言うだけだった。

白鳥 音花
白鳥 音花
……ううん、何でもない。もうすぐ十七歳の誕生日だなぁって思ってただけだよ
『――十七歳の誕生日の日に、まだ俺のことを想い続けてくれていたら――もう一回告白して』

 その約束が、私の希望。

 どれだけたくさんの人に告白されても、断り続けてきた意味なんだから――。

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矢桐 月火
矢桐 月火
気まぐれ物書き。 斎宮要とかいう名前でもちまちまやってます。 恋愛ファンタジーメインで書いてることが多いです。 チャット式小説は久々なのでうまく書けるかはわかりませんがよろしくお願いいたします。 逆ハーレム、ヤンデレ、溺愛が大好きな人間ですので、そちら多めになります。 大したことを呟かないTwitterやってます。 *プロフィール画像は有償にて描いていただいたものです。保存、転載等は一切禁止です。
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