第7話

第六章 お出かけ(4) by,珠莉
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2019/02/14 07:56
(ど、どうしよう!木村くんと二人っきりになっちゃった!)
心臓がバクバクした。
(なにか話さないと…。)
って言っても何話したらいいんだろう!?明香里たち、早く帰ってきてぇー!
良平
おーい!赤嶋!大丈夫か?
珠莉(じゅり)
はっ、はい!
良平
あははは(笑)
おいおい、本当に大丈夫か?
珠莉(じゅり)
う、うん。
思わずぼーっとしてしまった。
木村くんと二人っきりで話すのはいつ以来だろう…。
あっ、そうだ。役割分担が終わった後の休み時間だ…。
あの時は確か、私が変な事言っちゃって…。
良平
なぁ...赤嶋。
もしかして、緊張してるのか?
珠莉(じゅり)
えっ!?
良平
だって、顔が怖いし笑笑
珠莉(じゅり)
そ、そんなことないよ!
良平
ならいいけど笑笑
木村くんとはだいぶ仲良くなれたような気がする。
話してても楽しいし、頼りになるし…、優しいし。
良平
あのさー…。
俺たちお互い苗字で呼んでるよね…。
そろそろ、『名前』で俺の事読んでくれる?
あっ、無理に呼ばなくてもいいんだけど…。
そのぉ~…。俺ら、友達だろ?だから…。
木村くんの顔はますます赤くなった。
珠莉(じゅり)
ぃ…ぃょ。
良平
えっ!?
珠莉(じゅり)
名前で呼んでもいいよ。
良平
マジ!?
珠莉(じゅり)
木村くんもちゃんと『珠莉』って呼んでね…。
って!!私ったら何変なこと言っちゃったんだろう!
ずっごく恥ずかしいっっっっ!

私は頬を赤らめた。
良平
ぷっっっ…あはは笑。
りょ…了解っっっっ笑笑。
珠莉(じゅり)
ちょっと笑わないでよ!
良平
だって、可愛いんだもん笑笑
(良平・珠莉)えっ…

い、今、「可愛い」って言った?
良平
い、いやいや!そ、そのぉ~…。
その時…
信彦
ただいまぁ~!
明香里(あかり)
いっぱい買ってきたよぉ~!
良平
·····。
珠莉(じゅり)
·····。
信彦
ん?どうしたの?
明香里(あかり)
二人とも顔真っ赤だよ?何か…。
あっ!!
明香里は私たちをにやにやしながら見てきた。
明香里(あかり)
なるほどね笑
信彦
えっ!?な、何が?
良平
なっ!なんでもねぇよ!
な!珠莉!
珠莉(じゅり)
う、うん!なんでもない!
信彦
あっ、あれ?
良平さん今、珠莉ちゃんのこと名前で呼んだ!?
良平
げっ!!
明香里(あかり)
ふふふ笑
良平
何笑ってんだよ、明香里!
俺だって「珠莉」って呼んでもいいだろ!!
明香里(あかり)
いいけど…笑
良平くん、嘘つくの下手クソだよね笑
本当は、「珠莉」って呼びたかったんでしょ?
珠莉(じゅり)
と、友達…だから。
明香里(あかり)
ふーん笑
「友達」としてねぇ~笑笑
明香里は良平くんのことをじっくり見た。
良平
何だよ…
明香里(あかり)
いやぁ~…別になんでもないよ笑笑
明香里は、ますますにやにやし始めた。

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