ガチャッ━━━━━━━
(ようやく2人になれた…。)
俺は、ついため息をついてしまった。
(っと言うお前の方が疲れた顔してるくせに…。)
どうせ「顔に出してるつもりじゃなかったのに…」とか思ってるんだろうけど、
もう顔にハッキリと「疲れてる」って書いてあるって言うのに、また誤魔化そうとして…。
いやいや、ここはまず、部屋に戻ってみよう…。
(強引に誘っちゃったけど大丈夫かな…。)
俺はそっと珠莉の方を見る。
すると、珠莉は俺の方を見てニコッと笑った。
(…っっっっ!ちょっと、可愛すぎっっっっ…!)
俺はつい顔を赤らめてしまった。
顔を赤らめたことは自分でもわかった。
手汗はすごいし、暑すぎる…。
しばらくして部屋に着いた。
(まずは休ませねぇーとな。)
バサッ━━━━━━
俺は珠莉をベットの上に押し倒した。
珠莉の顔はだんだん赤くなっていく。
(やべぇ、もう我慢できねぇ…。)
俺はどんどん珠莉に顔を近づけた。
俺は、全ての思いを珠莉に伝えた。
すごく不安だったこと、珠莉に辛い思いをさせたことが悔しかったこと、色々吐き出した。
すると、体の奥底に眠っていた感情が目から溢れてきた。
俺は、珠莉の耳元でそっと呟いた。
(今じゃなきゃ、ダメだよな。)
珠莉は顔を赤くしてた。
(っっっっ!やっぱ可愛いすぎ…。もう、待てねぇ…)
チュッ━━━━
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!