チュン......チュン...
小鳥の囀りで目を覚ました私
瞼が重くて、中々開けられそうにない...
って言いたい所だけど、疲労とか傷とか、全部回復するから普通に起きれたりしちゃう
でも、もう少し寝ていたい気分
吃驚したぁぁああ!
誰!?...って勝己じゃん。
てか今気づいたけど、口枷取れてる...
あらヤダ、珍しく素直←
勝己は俯いた
ポロッ...
勝己、泣いてる
下唇を噛み締めて、静かに泣いてる
そんな彼を、私はそっと抱き寄せた
最初は少し驚きを隠せない感じがしてたけど、途中から彼も私の背中に腕を回す
数分後...
首を横に振る
あの夜とは、私が拐われた日の夜
ボフンと音がしそうなくらい、私は赤面した
だって、私が言ったのって...
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「かつ、き......」
「今日は...月が、本当に...綺麗だね...」
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いや、ね?←
「月が綺麗ですね」って昔しのぶちゃんに言った時、「告白ですか?笑」って言われちゃって
意味を聞いたら「貴方が好きです」とか「貴方を愛しています」って意味らしいの
「あなたさんも、いつか好きな人でも出来たら、言ってあげてはどうでしょう?クスッ」
そう言われた事を思い出した
私は照れ隠しの為にそっぽを向いた
すると突然、顎クイをされ......
学園祭の時と同じように
優しく、そっと____
唇を重ねた________。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。