第106話

No.104
392
2021/02/18 03:14



ガチャッ














永瀬 廉
永瀬 廉
ハァハァハァ………
え…







廉の目の前には




紫耀とあなたが抱き合っている光景が目に入る









わたしはドアの方に視線を向ける
(なまえ)
あなた
れん…くん…



廉は驚いた顔をして動けないでいる…





永瀬 廉
永瀬 廉
じゃ…邪魔したやん、、、
おれ。 ハハッ



そう言って扉を閉めて静かに去っていく…





抱き合っていた紫耀くんとわたしはすぐに離れる





平野 紫耀
平野 紫耀
えっ…
どうしよう。
廉、勘違いしたかも…
(なまえ)
あなた
あっ…えっ…
たしかに。
平野 紫耀
平野 紫耀
まってて!!!
俺、廉のとこ行ってくる!!





そう言って紫耀くんは廉くんを




追いかけて行った








--------------------廉side--------------------





なんやねん





俺いっつも遅いやん、、、なんか。





なんでこんなあなたさんが誰かと抱き合っとうとこ




何回も見なあかんねん。






よーわからんけどでも紫耀選んだってことやんな?




婚約者の人とはどーなったんか知らんけど。




気持ちも伝えられへんまま今度こそ終わりやな。




情けへんわー、ほんま俺情けへん





アホみたいに走ってきて恥ずかし。







そう思いながら病院を出て、来た道を戻る






永瀬 廉
永瀬 廉
しょーもな。





自分自身をバカにするかのように言い捨てる






「れぇーーー………ん……」





誰かが呼ぶ声が聞こえる





振り返ると紫耀が走ってこっちに来る





平野 紫耀
平野 紫耀
ハァハァハァ…
廉!まってよ!!!


紫耀に腕を掴まれる


永瀬 廉
永瀬 廉
なんなん?
よかったやん、幸せなれて
俺にそれをわざわざ言いにきたん?
いらんで、幸せ報告は。
見たらわかるから!じゃ!


紫耀に向かって吐き捨てるように言い歩こうとする




平野 紫耀
平野 紫耀
待てって!
ほんとちゃんと話聞けよ!!!
あなたちゃんが好きなのは…
選んだのは…婚約者さんでもないし
俺でもないから!!!!


紫耀が急に大きな声を出して叫ぶ


永瀬 廉
永瀬 廉
は?
なんやねん…それ。




は?



意味わからん




いや、さっき笑いながら紫耀と抱き合ってたやん




なにがちゃうん?






婚約者でもない紫耀でもなかったらどういうことやねん






平野 紫耀
平野 紫耀
ちゃんとあなたちゃんと
話せよ?
廉が…お前が…いろいろ勝手に
勘違いしてるだけだから!




そう言い、紫耀が急に携帯を出して




俺に見せてくる






永瀬 廉
永瀬 廉
なんやねん、
平野 紫耀
平野 紫耀
あなたちゃんのうた!
新曲の歌詞!
一番左の文字だけよんで。


そう言われて意味わからんままやけど




俺は紫耀の携帯を見て言われた通りに左の文字だけみる









〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



いちばん星を見つけた
まだ誰のものにもならないで
はかなくて寂しいよ ねぇ
まっすぐ私のとこに来て
だきしめて欲しい

いっしょに居たい
えいえんへと続く道を歩きたい
なみだは思い出に変えるから
いつかは付き合いたいなんて
よくばりはやっぱりダメかな

れん、あいはしないって決めたけど
がんばろうって思ったよ
すぐそばで笑ってほしいよ
きみが本当に愛しいよ



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
永瀬 廉
永瀬 廉
い ま は ま だ
い え な い よ
れ が す き?
平野 紫耀
平野 紫耀
あー!!!
その"れ"のとこは
"れん"ってよんで!
"ん"のあとに不自然に『、』あるだろ?


紫耀にそう言われもう一度読み直す



永瀬 廉
永瀬 廉
い ま は ま だ
い え な い よ
れ ん が す き

えっ…

今はまだ…言えないよ…廉が好き…
平野 紫耀
平野 紫耀
そう!
この曲、おぼえてる?



そう言われて俺はあの日の音楽番組のことを思い出す



こっち見てくれてるような気がして…



目が合うなーって、俺に微笑んでくれてんかなーって



思ったあの日がよみがえる。
(なまえ)
あなた
自分の想いを歌にした。
みたいな感じですね…笑




自分の想い…?



永瀬 廉
永瀬 廉
えっ…
自分の想いを歌にしたって…
平野 紫耀
平野 紫耀
そう!!
あなたちゃんは、、、
廉が好きなんだよ…?
ずっと…ずっと…



まって、意味わからん。


どうゆうこと。



平野 紫耀
平野 紫耀
廉!聞いてる?
あなたちゃんが好きなのは廉…
お前なんだって!!
俺はさっきちゃんと気持ち伝えて
振られてきたんだよッッ…



紫耀が悲しそうに笑う…



平野 紫耀
平野 紫耀
廉、次はお前の番だろ?
いけよ!ほら!はやく!
永瀬 廉
永瀬 廉
え…?
平野 紫耀
平野 紫耀
いいから行け!  ニコッ
ちゃんと話して謝れ!!



そう言って紫耀に背中を押されて




俺は病院に向かって走り出した





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