好きな人が目の前にいる…
すぐ近くにいる…
緊張するけど、、、
どうせなら届けるように…歌いたい。
よし!歌うか。
下を向き目を閉じる…
イントロが流れてゆっくりと顔をあげて前を向く
寂しくて儚くて切なくわたしは訴えかけるように
ささやくようにそっと歌う
無事に歌いきり拍手が起きる
わたしはカメラに向かって手を振り
一度頭を下げてからステージを降りる
--------------------廉side--------------------
いつもはほんまあほみたいな笑顔でヘラヘラしてんのに
音楽始まって顔をゆっくりあげたらただの別人。
この歌うたうときはほんまに特別やな
スタジオの空気がガラッと変わるし
みんな黙って聴きいってしまう。
あなたさんの声は綺麗で引き込まれる
この声、ほんまに好きやわ。
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無事に全て終わりわたしは楽屋に戻る
コンコンコン
ガチャッ
2人で楽屋を出ると、キンプリのみんなとまた会う
廉くんがわたしに近づいてきて耳元で喋る
キンプリのみんなと別れて歩き出す
わたしは廉くんからの電話を楽しみにしながら
家に帰った
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。