第68話
No.66
ちょっと小走りして廉くんのことを追いかける
そう呼ぶと振り返って、だるそうにわたしを見る
急にため息をつき、壁にもたれかかる
わたしの楽屋まで歩きドアを開ける
ガチャッ
2人で椅子に座り沈黙が続く…
そう言われて、、、
わたしは廉くんの前までしゃがんで顔を覗き込む
声のトーンが少し下がって優しく言われる…
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あぶなっ。
俺、いまなんか言いかけよった
気持ち抑えれんくなってる…
ヤキモチまで焼いて勝手に紫耀にまでムカついてさぁ。
ほんまなにやってんねやろ。
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"友達とかそんなん嫌って言うたら?"
廉くんのその言葉が頭の中をループする
どういう意味…?
まさか…ね。まさか!!
でも…
あー!だめ!考えんのやめよ!笑
からかっただけだ…きっと笑笑
ガチャッ
廉くんが出ていき楽屋にひとりになる
好きって言いたいのに言えないそれが一番辛い
紫耀くんとのことも誤解されたくない。
わたしはそう思いながら自分の歌を聴きながら
発声練習をして本番を待つことにした