第94話

No.92 音楽番組②
380
2021/02/11 11:35



司会
「はい!次は数ヶ月ぶりにテレビで
歌を披露してくれます一ノ瀬 あなたさんです!」
(なまえ)
あなた
よろしくお願いしまーす!
司会
「おっ久しぶりですよねー!」
(なまえ)
あなた
そう…なります…ね。
ご無沙汰しております!
司会
「今じゃテレビで見ない日はないですね!笑
CMにドラマにバラエティ…
それに映画の撮影も…いろいろと忙しいでしょう?」
(なまえ)
あなた
はい…
ありがたいことにお休みがないぐらい
お仕事させて頂いております! ペコッ
司会
「そんな忙しいのに、なんでも、
今回の歌は自分で詞をかいたとか?」
(なまえ)
あなた
はい!
挑戦してみたくてやらせて頂きました!
司会
「実際やってみてどうでしたか?
スラスラ書けるもんなの?
それともやっぱり難しいもんなの?」
(なまえ)
あなた
結構時間かかりましたね〜笑
毎晩、気になった事とか
ふと頭をよぎった言葉を
ノートに殴り書きしてまして…
それを最終的にまとめました!
司会
「しかも、1stシングルに続きラブソングだとか?」
(なまえ)
あなた
はい!そうですねー
自分の想いを歌にした。
みたいな感じですね…笑
司会
「どんな感じか楽しみだね〜
それでは歌ってもらいましょうか!
スタンバイお願いします!」
(なまえ)
あなた
はい!
よろしくお願いします!






司会
「一ノ瀬あなたさんで "Crush"(クラッシュ)
です!どうぞ!」








マイクを握り下を向き目を閉じる




そして音楽が流れるのを待つ…










イントロが流れるとわたしはゆっくりと



顔を上げながら閉じていたまぶたを開ける






(なまえ)
あなた

いちばん星を見つけた
まだ誰のものにもならないで
はかなくて寂しいよ ねぇ
まっすぐ私のとこに来て
だきしめて欲しい

いっしょに居たい
えいえんへと続く道を歩きたい
なみだは思い出に変えるから
いつかは付き合いたいなんて
よくばりはやっぱりダメかな

れん、あいはしないって決めたけど
がんばろうって思ったよ
すぐそばで笑ってほしいよ
きみが本当に愛しいよ
気付かれないようにわたしは



廉くんに視線を送りながらうたう…




何度か目が合う…




目が合うと嬉しくてわたしは微笑んだ…




"好き"



届いたらいいのに…





そう思いながら胸に手を当てたり




顔を手で覆うようにしたりして感情を表現してうたう






無事に曲を歌い終わり礼をしてステージを降りる





パチパチパチ




(なまえ)
あなた
ありがとうございましたー!





--------------------廉side--------------------



"Crush"



曲名聞いて激しい感じのラブソングなんかなって思ったら




静かにピアノの音が聞こえてきて悲しいメロディー。




バラード調の歌が聞こえてくる




感情のこもったあなたさんが見えて



やっぱりほんまこの人すごいな、そう思う




なりきるっていうか入り込むっていうか…




そう思って目の前の切なそうなあなたさんを




見つめていたら…






えっ…



何回かあなたさんと目が合った気がした





しかも一瞬微笑んでくれんかった…?





え…




気のせい…




また俺の自意識過剰かな…?





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