第43話

肩の荷物
3,031
2019/08/30 14:33
玲於side
あなたが漬物を持ってきてくれたのは嬉しかったけど
白濱亜嵐
まって、なにあの天使。
数原龍友
んな!玲於、凄いやん!
佐野玲於
何がすごいの。
白濱亜嵐
あんな可愛い子隣にいたら襲っちゃうでしょ。
佐野玲於
んなこと、しねぇよ。
勝手に盛りあがってるこの2人。


隼とメンさんはがっつり熟睡。


派手に散らかしやがって…


涼太くんと裕太くんは二人で静かにお酒を飲んでる。
数原龍友
でも、そう言っとれるのも
今のうちかもしれへんで ~ !
佐野玲於
なんで?
数原龍友
玲於、もし好きになったらどうする?
佐野玲於
え?好きに?ないない。
所詮、あいつは高校生。


俺は大人。


好きになるはずがない。


てか、だめだろ。
数原龍友
その無いがあるに変わったら。
玲於、浸るタイプだから
今の思いと全く変わると思うで。
嫉妬深いやろ。
割と…今までの経験から


" 重い "


とか


" めんどくさくなった "


など、、俺の嫉妬のせいで別れたのが多数。
佐野玲於
…うん
数原龍友
やで、隙があったら
すぐいってまうかもな。玲於は。
佐野玲於
やめてよ、そんな偏見。
白濱亜嵐
いやぁ、俺結構あると思うよ?
龍友くんの言ってること合ってると思う。
佐野玲於
亜嵐くんまで…
白濱亜嵐
可愛かったもんね。龍友くん、
数原龍友
な!やばいな!
今どきの高校生は凄いなぁ…
いろいろソッチ系にいってしまう龍友くん。


それ以上深く妄想しないで欲しい。


素直な気持ち。
白濱亜嵐
ほら、玲於機嫌悪くなってる!
佐野玲於
は!
数原龍友
ほんまや ~ !
僕達があなたちゃんの
話し出した瞬間やで!?
佐野玲於
…早く帰ってくんねぇかなって
思ってただけだけど。
冷たい


って、2人から言われた。


んなの、俺だってどうすることも出来ないし。


冷たいなんかいわれたって


どう接していいかわかんねぇ。
ついに、涼太くんと裕太くんは寝てしまって
亜嵐くんまでウトウトし出す。


お皿を仕方ないから洗う俺、優しすぎる。


が、まだいた。
残る龍友くんはお酒が強く
数原龍友
なぁ、玲於さんよ。
佐野玲於
何?
数原龍友
ほんまはどうなん、
佐野玲於
どうなんって…何がっすか?
数原龍友
あの子。気になってるんやろ?
…なわけない。


気になるというよりも心配。


あいつ、ちょっと危なっかしいからさ


見張ってないとひょいひょいついて行っちゃいそうで


怖いだけ。
佐野玲於
まって、あいつ高校生だよ?
数原龍友
高校生でも女や。
年齢なんか関係ないんやで。
普段はふざけてばっかの龍友くんからの言葉。


…認めたくないけど認めてしまっている自分が現れる。
佐野玲於
…好きじゃないから。
今後も好きにならないから。
俺は恋なんかできない。
数原龍友
まだ、背負ってるんか。
佐野玲於
…仕方ないですよ。
数原龍友
肩の荷物ちょっとは降ろしてみたらどうなん。
佐野玲於
…降ろせたらいいっすね。笑
皿を洗い終えて風呂に行く。


けど、すごくドアの向こうが気になる。
あなた、泣いてんじゃないか…


とか


一人寂しがってんじゃ?


とか


あらゆるあいつへの心配が浮かんでくる。
佐野玲於
ただの心配…だ。
龍友くんに見つからないよう


ドアを開けてあなたの部屋の前に来た。


インターホンを押そうとした時。
すっげぇ、か弱い声かつ、可愛い声で
あなた

北人…

男の名前が聞こえた。


呼ぶ声は絶対あなただし…
今、酷く胸が締め付けられて
部屋に戻ろうとした時躓いた。

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