第12話

隣の
3,466
2019/08/25 05:12
続々と同じ高校に向かって登校する人が周りに沢山。


それは、友達と笑って来たりする子もいれば


一人、イヤホンを耳にさしてちょっとだけ肩を弾ませて


来る人もいる。


バラバラだった。


地元ではみんな一緒に


" おはよ ~ "


とか


言い合ってたけど、やっぱ、寂しい。
みんなからして、私は初めて見る人だから


" 誰? "


など、心細い声が耳に入ってくる。
はやくはやくっ…職員室行かなきゃ、


下ばっか向いて前なんか気にしていなかった。
そしたら、
ドスッ…!!
あなた

ご、ごめんなさい、!!

誰かにぶつかってしまい、
???
ん?あ、君誰?
あなた

あっ、私、転校してきて…

声も男の人だし


スカートじゃないから…男子…か。


けど、初対面の人なのに…凄いな。


都会の人は凄い。
???
職員室だよね。
あなた

はい!

???
案内するよ。
そう言ってくれる男の人は


凄いかっこいい。


背も高くて、綺麗な二重幅で目がおっきい。


金髪の髪の毛がちょっと怖いけど…
男性の後ろについて、職員室と思われる所に着いた。
あなた

あのっ、ありがとうございました!

???
うん、いいよ。頑張ってね。
あなた

はい!

職員室に入って、先生と思われる人に話しかけたら


快く迎えてくれてちょっと安心。
私のクラスは3年4組。


4組まで移動し、
生徒に紹介するからって廊下で待ってる。


ああ、やばい。


緊張してきた…
ドアが開けられて入るよう言われ、教室に踏み入れると
あたたかい…
それと、ザワつく教室。
やだやだ…


もう、前見れない。
あなた

澤島あなたです…
短い間ですが
よろしくお願いします。

言えた言えた!!


昨日、練習した甲斐があった。
腰を戻すと一番後ろの窓際にさっきの男性。
一瞬、目が合って…


笑ってくれた。
先生
なら、澤島さん、吉野くんの隣ね。
あなた

はいっ…

先生に言われてたどり着いた吉野くん…の隣。
吉野って言うんだ…
あなた

さっきはどうもありがとう…

吉野北人
同い年だったんだ。
あなた

そうみたいです笑

吉野北人
よろしくね!
あなた

よろしくね!

よかったよかった。


出だしからはまだ良かったけど…


席に座ると視線をすごい感じて


特に女子。
え、私、気に障ることしたかな…
不安からに抜け出せたと思ったのにまた不安に浸かる。
初日だし、当然教科書も無いわけで…
あなた

あのっ、吉野くん、教科書借りていい?

吉野北人
ああ、いいよ?
はい、と渡された教科書。


あれ?


吉野くん、授業は…?
吉野北人
俺、大半寝てるから使わないし大丈夫!
親指を立ててニコッと笑う。


可愛い人だ…
あなた

けどっ、

吉野北人
いいから、俺寝たいの。
おやすみ


と、すぐさま頭を机に付けた吉野くん。


本当に存在するんだこういう人。
通りで教科書が綺麗。
けど、しっかりと裏には名前が書いてあって
あなた

吉野北人…

北人って言うんだ。


いい名前。
ちょっと久しぶりの授業は


やっぱり落ち着かない。

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