玲於side
最近、隣に越してきた人がいる。
なんか、変なやつでさ。
人見知りなのか緊張してさオドオドしてるの。
ちょっとツボだわ。
俺はGENERATIONSとして活動している。
来年は、初のドームツアーを回らせてもらう。
やっと上り詰めたなって感動した。
…まぁ、高校生に人気だと言われているから
隣の人も知ってるんだろうな、
だから緊張してんのか!
って、思ったけど俺の事知らないだって。
まあ都合は良かったんだけど
ちょっと悲しくない?
布団の中でぼそっと呟いた俺。
…高校生だったっけ。
大人びて見えるわ。
高校生って知った時、まじびびった。
1つ2つ年下かと思ったし。
最後の最後まで濃い一日。
.
今日も朝早く仕事があり
俺の嫌いな朝がやってくるわけで
鏡の前で何分もかけて素晴らしい寝癖を直すのが習慣。
直んねぇ、ってイライラするのも慣れてきた。
マスクと帽子をかぶって寒い朝事務所に行く。
今日はジェネ高の収録打ち合わせ。
次行くところは俺らが決めていいだとか。
海外なし。
だって。
最悪だわ、スタッフ。ケチ。
いつも通り楽屋に着いて椅子に座って携帯を見てたら
朝から元気な隼が来た。
" ぜひ、行ってみてください _____ "
あ、
そうだった、俺虫とか命に関わる関係無理。
俺、自分のことぐらいいつも理解してんのにな。
山行きたいとか
普段だったら絶対拒絶してたのによ。
自分から言うとかどうかしてんな、
てか、メンさん遅くね?
もう、亜嵐くん来たし揃ってるんだけど。
メンさん最年長なのにこうしていじられるキャラ。
居てくれて安心するよなぁ。
だから、こうして喚いてんだ、俺ら。
メンさんが必要…
謝って楽屋入りするかと思ってたら
やりよったな、メンさんって思うほど。
メンバーの対応は冷たく、
隼の目には炎が見え始めた。
ほかのメンバーもメンさんなんか気にすることなく
メイクをし始めたり携帯触ってる人ばっか。
ずっとそばにいたからこそ出せる素の感じ。
落ち着く空間っていうのが
この7人で居る時。
仕事もめんどくさいって思うことは
嫌な程あるけど割と楽しみに来てる俺もいたりする。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。