何度聴いても同じ反応するから本当なんだと人事と思い出す。
な?
と、私の頭に手を置いた。
…優しい
北人は優しいよ。
出会った時からずっと。
出来れば、北人を好きになりたい。
そしたら何不自由ない高校生の青春が送れるのに。
私は危険な区域に足を踏み入れてしまったんだ。
玲於さんという危険区域。
北人が両手を大きく横に開いた。
私の気持ち上戸惑う気持ちもあったがそんなのお構いなく
北人の胸に飛び込んだ。
そして、泣いた。
そう笑った時に伝わる振動。
それと、心臓の音。
…どくどく言ってる
" 好きな子 "
に、反応して、北人から逃げようとした。
そしたら、ぎゅっとされて動けなくなる。
…北人の香水
マフラーと同じ香り。
だから、お願い
そんな甘い声で言われちゃ…ね?
私だって受け入れるしかない。
暖房より暖かい北人の心。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。