第11話

玲於さんの仕事
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2019/08/25 01:33
朝から憂鬱な気分な澤島です。
初めて腕を通す制服に着替えて昨日買った鏡の前で立つ。
我ながら、似合っている様子。


チェック柄のスカート、


グレーのニットにブレザー。


スカートはひざ10cmぐらい上。


普通でしょ…?
髪の毛は高く結んでポニーテール。
いつもは下ろしてたから首元が寒い。
マフラーを巻いてリュックを背負ってさぁ出発。
大事な時に転校してきて大丈夫なのかと


思うけど、仕方ないし…


これからいく高校には少ししか居れないのにね。
あなた

はぁ…

それなら少しぐらい地元で我慢できたのにな、
出ようとした時に
佐野玲於
あ、おはよ。
玲於さんもお仕事みたいで


マスクと頭にフードをガッツリ被ってまた完全防備。
あなた

おはようございます!

佐野玲於
学校か、頑張れよ?
あなた

私、死にそうです。

佐野玲於
でも、3年の冬に引っ越してくるなんて珍しいな。
あなた

…ま、まぁ。

佐野玲於
なんかあるの?
あなた

お母さんが将来のために
勉強してこいだとか言って、笑

佐野玲於
何になりたいの?
あなた

スタイリストさんです…

佐野玲於
あの、ヘアメイクとか?
あなた

そうです!

佐野玲於
へぇ。なんでなりたいかは
今日帰ってきた時に聞くわ。
ご飯一緒に食べようよ。
誘われた夜ご飯。


有難い!!!


カツカツで頑張っている私には有難い話。
あなた

ぜひ!あ、卵…

佐野玲於
卵焼きはいい。
あなた

あ、そうですか!

続いては食べたくないもんね、うん。
佐野玲於
じゃ、俺行くわ。
また、アパートの前で待つシルバーのボックスカー。
あなた

あのっ、玲於さん!

佐野玲於
ん?
あなた

なんのお仕事されてるんですか…?

そう言えばちょっとためて
佐野玲於
秘密。
そう言って急いでボックスカーに乗り込んで行った。
やっぱ、そういう人間…だったり。
あなた

怖い怖い…

鍵を閉めて新しい高校へ足を進めた。

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