それからの生活は
体育祭が近づいてるにも関わらず静かで寂しくて
まるで今まで事が夢みたいで。
私は咄嗟に避ける為トイレへ。
独り言かの様に。
それだけを伝えて
____________愛佳side
あなたの様子が最近おかしい。
妙にバレー部との距離を置いとる気がする
じゃー、なんでなん。
私にも最近素っ気ない……とゆーか笑わない。
作り笑いを必死でしとる感じ
私達はあなた本人から聞くことにした。
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放課後。あれから何日目の放課後か分からない
愛佳、治、倫太郎。3人に止められた。
教室にはもう誰もいない
話したら、バラされる。
脳裏でずっとそれがグルグルと回る
北さんにも会えてない。
いや、会わないように避けている。
会ったら北さん!って何も無かった様に話しかけてしまうから。
愛佳か口を開く。
その時を待ってた……
愛佳に問いかけられたから愛佳と話してる事になる。
ドアに手をかけた瞬間。
グッと腕を引かれた
名前を呼びそうになる口を閉じる
今その気持ちを聞きたくなかった…。
『2年生の教室騒がしない?』
『ほんまやな〜』
誰か聞いているか分からない。
咄嗟に治の手を振りほどいて
悲しい顔をしてる。
でも、ダメだ。教室から出ていくと
ドンッ
鼻を思い切りうった
上を見上げると、侑。
やめてよ。その目
思いっきり私の肩を掴み、揺らす
話してしまった。
会話をしてしまった。
正直今までで1番デカい声。
他のクラスの声が聞こえる
「やばない?」
「治くん振られたん…?」
「あんな言い方ないやろ。」
「性格ブスって言う噂ほんまやな」
私への肩書きがどんどん追加される。
愛佳は震えた声で私に問いかける。
あーあ、立場逆転か。
つくづく思うよ。お母さんに似て私演技上手だと。
侑の腕をパシッと払い背中を向けて、教室から出ていく
そんな声が後ろから聞こえる。
これでいい。これで良かった
そして侑の声が廊下に響き渡った。
ニヤッと不敵な笑みを浮かべる女が目の前に
高笑いをしながら、横を過ぎていった。
別に もう。どうでも いいよ。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。