第82話
私は元気です
東京に来て4ヶ月が経ちました。
12月半ば。
何をやってるかって?
『あなたちゃーん!おねがいしまーす!』
『あなたちゃんいいねぇ!』
カシャッ
『次はクールに!おっ!そうそう!いいよぉ!』
カシャッ
私は母親が入っていた事務所に入り
芸能界デビューしました。
どうしてこうなったのかと言うと
インタビューに映った私の事を見て事務所の社長は
すぐに私が母である星空月詠の娘だと分かって
学校へ連絡。そして監督から北さんへ話がいった
実際こんな事ある?って感じだったけど
事務所の社長からは
「君のお母さんは素晴らしい人だった。君をいつか女優にしてあげたいと良く語っていた」と話してくれた。
そこから、前使っていた携帯は危ないからと
新しいスマホを用意されlineにはマネージャーと社長しか登録されていない。
つまり、私の友達は誰もいない。
親友である、凪の連絡も、愛佳の連絡も。
でも、社長への不信感は深まるばかりだった。
そしてその不信感はあっさりと完全なる不信へと
変わる。
事務所へ戻ると私の部屋である場所にマネージャーは居なかった。
向かっていると。
「これあなたに見せたのか?」
「皇徳寺凪はあなたの親友だぞ!この依頼がバレたらあなたはここの事務所を出ていくだろッ!お前はそれを分かってんのか!!」
皇徳寺凪?
報酬……
「あなたが居なくなったら元も子もないだろ!ましてや、皇徳寺財閥……流石にうちも隠しきれんッ」
何を隠すの?
モヤモヤしたまま、12月が終わろうとしていた。
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