第90話
ケリ。
マネージャーの後ろを着いていくと駐車場。
そして、私のキャリーバッグがあった
うん。その通りだね。
そう。きっと特定する程の物でもないのだ。
少し戸惑いながら私を問い詰めた
それだけって、それだけが私にとって大きい大事な事
ニコッと笑う
話していると
「わあぁああぁあああぁああぁあぁあ!!!」
凄い盛り上がりの歓声。
どちらかが勝って、どちらかが負けた。
「さよなら」と告げ、体育館へ行く。
目の前に見えた物は…
烏野の勝利と
稲荷崎の敗北だった。
私は走った。
北さん今どんな顔してるの…
今どんな気持ちでッ…
北さんと…愛佳が…
抱き合っていた。
なんの訂正なんだろうッ…
そっかそっか。もう2人は結ばれてたんだ
走って走って走って……
息が詰まりそうッ
好きだと確信してどれだけ経ったの…
恋愛ってこんなキツいのか
私はみんなの好意を嘲笑ってたんだ。
ドンッ
「またお前か。そしてまた泣いてんだな」
「え、今この状況で聞くか?普通」
無愛想だな、まじで……
泣いてる女子が目の前に居るのにさ
本当にムカつく
渡されたのはハンカチ。
ハンカチで涙を拭き取って、返したら
『あなたっ!』
佐久早は何故か、ギュッと抱き締めてきた
北さんはキッと佐久早を睨む
ギュウウッ
へ?
え?ちょ、佐久早……
それだけ言って歩いて行ってしまった
勿論、精神的に今ちゃんと聞ける自信ないけど……
とりあえず聞く。
嫌な話だったら走って逃げる。
もうこれしかない。佐久早のせいでな。
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