向かった場所は仮眠室だった
仮眠室には誰もいなかった
白石はそこで泣き続けた
白 グスッ グスッ 泣泣 本当はあんなこと思ってないのに…どうしよう泣グスッ
それを聞いている人がいた
緋山だった
白石が駆け出したのを見てあとをつけていたのだった
緋 ……
緋山は今自分が白石に声をかけても白石にはも届かないと思い黙って聞いていた
何分経っても白石が泣き止むことはなかった
緋山はこのままでは仕事が出来ないと判断し部長室へ向かった
緋 コンコン 失礼します
橘 おう緋山か 珍しいな どうしたんだ 緋山は事情を話した
橘 …そうか… 分かった 白石を今日は上がりにしよう 今は白石をそっとしておこう
緋 分かりました 失礼しました
その後緋山は仮眠室き向かった
白石はまだ泣いていた 藍沢にごめんなさい、ごめんなさいと何度も呟きながら
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!