逆らったら殺される…
そんなことが、頭の中で響く。
その一方で、
着いて行ったら、殺される。
そんなことも、感じていた。
もう選択肢がない。
怖い。
助けを求めることも出来ない私は、
ただ1人、震えていた。
その頃、海人以外のメンバーは…
玄樹side
僕は、丁度あなたの目の前の席に
座ってたから、
さっきのもよく見てた。
絶対わざとだ。
あれは、あなたにかけにいってた。
部屋の中の空気が、
尋常じゃなくまずかった。
何言ってんだコイツ…
皆がそう思う中、
1人明らかに困惑してる廉と、
余裕の表情を浮かべている、蘭。
その中喋り始めたのは、紫耀だった。
その紫耀の一言に、
初めて蘭は、一瞬動揺した。
それでもしらばっくれる蘭に、
何を言えばいいのか戸惑って、
また沈黙が起きた。
異常な空気の不味さに、
ここにいるのが苦痛でしかなかった。
でも、今ここを出てはいけない。
というのも、
その場に居た5人全員が分かっていた。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。