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第141話

141話 毒
10分前…




廉
何やねん、もうッ!





海人にあぁ言われて、

俺は理解をするより先に、

走っていた。





正直、今はまだ何も理解出来てなくて、

でもただあなたを助けなきゃいけない、

という使命感で、勝手に体が動いていた。
















温泉の前まできて、

少しだけ躊躇した後、すぐに女湯に入った。








置いてあったバスタオルを持って、

ドアを開けようとすると、

ドアは開かなかった。






廉
はぁ!?




その時、ふとあなたの顔が思い浮かぶ。





笑った顔、泣いた顔、

怒った顔、苦しそうな顔…





その全てが、急に頭に流れる。












廉
双子の妹…
廉
てか、この中であなたは、
どうなってるん?



密閉された部屋…




露天風呂に行くドアにも

鍵がかかっていたとしたら…








廉
毒ガス的なもの…













その時、ふと思い出す。






「薬が効きやすい体質で良かった。」


「逆に毒とか、そういったものも効きやすいから、よく気をつけるように」








何だっけ…これ…





そう思う前に、俺は答えにたどり着いた。



廉
あぁ…そんなこともあったな…
廉
自慢の妹やし、
死なせる訳にはいかないねん!






俺の頭の中で、崩れたパズルが完成するように、

全てが一致する。





あなたは、俺の双子の妹。


2人で1つ。



どちらかが欠けてはいけない。










俺は、記憶を取り戻した。













その後、ドアのガラスを蹴り破り、

強行突破した。





廉
あなたッ!!




そう言い、中を見ると、

異様な光景だった。





死んだ女性5人に、

気を失ったあなた…












その光景に、7年前の出来後が、

一瞬フラッシュバックした。








廉
いや、それより今は…






俺はあなたにバスタオルを被せ、

おんぶをして、温泉を出た。














無色無臭の、その見えない気体は、

恐らく何かしらの毒なのだろう…









その時の俺は、何故か少し冷静だった。







でもその冷静さの中で、

何か違和感を覚えていた。