第195話
195話 儚い
ガチャ
紫耀side
あの後、あなたは泣き疲れたようで、
そのまま眠ってしまった。
そして俺は、自分のベットに、
あなたを運んだ。
何となくだけど、
また泣くんじゃないかと思ったからだ。
その時、隣に廉が居ても、
きっとあなたは、弱音を吐けないから。
俺はあなたをベットに寝かして、
少し眺めていた。
せっかく、言いたい事も言わせたと思ったら、
最後はその一言。
俺は、東雲が思っていたように、
あなたを救えたのだろうか…
やれと言われ、やってはみたものの、
正解が分からない…
俺も、色んなことを聞いて、
ちょっと色々と、ダメージがデカかった。
あなたは、本当に死んでしまうのだろうか…
あなたの寝顔を見ながら、
心の中で、そう聞いた。
何も返ってはこないが、
あなたの寝顔を見てると、
本当にそうなってしまうんじゃないかと、
少し心配になった。
儚い…
その言葉が、あなたには、
似合ってしまうのだろう。
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