あなたside
キィーー
その音で、目が覚めて、
誰か来たのが分かった。
紫耀?蘭さん?
いや、違う。
お母さんだ。
私は、そのまま寝たフリを続けた。
それでも私は無視をしていると…
バチン!!
一方…
紫耀side
叩かれた音がして、
イラッとした。
何、可愛い顔叩いてんだよ、バーカって。
でもその後すぐに…
“母親に通じるとでも思った?”
って聞こえて…
聞き間違いだと思った。
だって母親は…
でもその後に、
“私を殺すのが最優先なんでしょ?”
っていうあなたの言葉があって…
“どうせ死ぬんでしょ”
っていう言葉。
“ここで死ななくても、結局死ぬ”
って…
何それ…
どういうこと…?
結局殺されるから、意味がないってこと…?
それとも…
考えたくない…
そんなの…
嫌だ…
でも、それよりも…
アイツが来ない…
東雲 蘭が、来ない…
このままじゃ、あなたが……
殺される…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。