第93話
93話 責任はとる
廉side
よく分からない。
確かに俺は、あの妹らしき人物を忘れてた。
だから、この女ことも忘れてても
不思議では無い…
でも、本当に?
俺に彼女なんて居たっけ?
でも、彼女だったとして、
マネージャーになれるん?
なれるか…
あの妹も、妹だけどマネージャーだったな…
頭をフル回転させて、思い出す。
だけどやっぱり…
その頃あなたは…
お墓に来ていた。
あなたside
おにぃが事後にあって、
改めて、おにぃが居なきゃ
ダメなんだって分かった。
なのに、自分が傷つくのが嫌で、
自らおにぃから距離をとった。
そうしてひとりぼっちになった私には、
もはや、何も出来ない。
行動するのだけは早くて、
その後どうするかなんて、
ろくに考えてない。
やらなきゃいけない事が、
“犯人を見つけること”
それは分かってるけど、その方法が分からない。
あの時、おにぃの記憶喪失について、
よく聞かずに帰ってしまったから、
私は、今日の昼に改めて聞きに行った。
そしたら、記憶が戻る確率の話もされて、
大体、5%あるか、ないか…
↑知りません!By作者
それぐらいだと言われた。
そして、
“優しく寄り添ってあげてください”
って言われたけど、
私は、苦笑いしか出来なかった。
寄り添うも何も、
もはやその兄から、距離をとった後なのだ。
それに私は、これ以上傷つくのは、
もう嫌だ。
言っても返事は帰ってこないが、
私はそう伝えた。
しっかり責任はとる…と。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
