第161話
161話 極度の不安
2週間後…
壊れかけている自分を、
何とか保っていた。
少し気を抜くと、
すぐ殺されかけた時のことを思い出して、
恐怖で、過呼吸になりかける。
1度、それで過呼吸になり、
死にかけてから、
少し、過呼吸の癖がついてしまった。
そんな中でも、何とか私は高校3年生になり、
時々休んだりしながらも、
学校に通っている。
ただ、おにぃとクラスが離れてしまい、
少し悲しかった。
でも、その代わりに、
紫耀とクラスが一緒になった。
何だかんだで、おにぃと居ると、
隠し事をしてる罪悪感があるし、
これもこれで、良かったのかもしれない。
他のメンバーは、
2組に、おにぃと海人とジン、
3組に、玄樹と岸くん。
ちなみに、私と紫耀は1組だ。
玄樹と岸くんは、何だかんだ言いながらも、
仲良くやっているらしい。
そんな日々に、また動きを見せたのは、
4月中旬の頃。
私に、また1本の電話がかかってくる。
それを聞いた瞬間、私は過呼吸になった。
私が、『もしもし』
その言葉を言う前に、
そう言われた。
その声、その言葉…
全てが恐怖で、気持ち悪くて…
その紫耀の声は、
今の私には聞こえなかった。
そして、すぐに電話は切れた。
極度の緊張や、不安で、
必要以上に息を
吸ってしまうことで起きる、過呼吸。
私の場合は、圧倒的に不安から来ていた。
予め、対処法は調べておいた。
過呼吸になってしまった時、
どうしたらいいのか…
でも、分からない…
思い出せない…
脳に酸素が行ってないが為に、
頭が回らないのだ。
背中を擦りながら、
紫耀が優しくそう言ってくれて、
私の目には、涙が溜まっていった。
いや、苦しさからかもしれない。
その後、私は何とか落ち着きを取り戻した。