一方………
それは遡ること、4ヶ月前。
またあの人が、あなたちゃんのことで、
ちょっかいを出したことが、
原因だった。
部下に、紫耀とあなたちゃんが、
2人で歩いてるところを、
写真に撮らせ、
それを各報道社に流したのだ。
それをいつもの如く注意した私は、
またいつもの如く、
茶化して誤魔化され、
私はついにブチ切れてしまったのだ。
信じてしまった…
お母さんが居ない私には、
お母さんがどういう人なのか、分からない。
お母さんなら、子供のことを、
何でも分かってるんじゃないか……
そう思ったから、
私は、あの双子のお母さんである、
この人の言葉を、信じてしまった。
そうやってこの人は、
私達の仲間に、洗脳した。
別に、特殊能力とかじゃない。
ただ、その人の経歴から、
上手いこと言い回し、
自分のことを、信じさせる。
つまりは、喋りが上手いのだ。
それを私と楓は、
“洗脳”と言っている。
まぁ、あながち間違いでも無いはずだ。
私の心からの思いだった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。