2時間、ひたすら考えて出た結果だった。
やっぱり、おにぃを1人にするのは……
と、思ったり、
私が死んで、全てを終わらせたい。
と思ったり………
とにかく、ずっと迷っていた。
余りにも情緒不安定で、
気分も、その120分の間で、
上がったり、下がったりしていた。
でも、やっぱり、
死ぬ事で、この苦しみから解放されて、
楽になれるのならば、
死ぬ事は私にとって、苦では無い。
それに、4人もここから解放されて、
おにぃも何も知らずにいられるなら、
もうそれでいいじゃないか。
私がずっと願っていたのは、
これだ。
それが、こんなにも簡単に解決するのなら、
何も迷うことは無い。
でも、私とって1番大きな決め手は、
“どうせ死ぬ”
ということだった。
“どうせ長くは生きられない”
そう言われてから、半年。
体には何も無く、元気に過ごしていたが、
後々結局は死ぬ。
それに、今だって、
いつ死ぬか分からない。
いや、殺されるか分からない……
それぐらいなら、自分の手で死ぬ方がマシだ。
そう思ったら、もう何も後悔は無かった。
そして……………
︎︎
その言葉を最後、私は首を吊った………
午前5時を少しすぎた頃、
部屋の外がうるさくて、目が覚めた。
午前の5時、まだ日も明けきらない頃なのに、
以上にうるさくて、
俺は、ハッキリと目が覚めた。
目が覚めてしまったので、
様子を見てこようと部屋を出た俺が見たのは、
真っ青な顔で、目を覚まさないあなたが、
担架で運ばれている光景だった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!