そう私達が、言い聞かせてる中…
警察官の人が、
お母さんに聞いている内容が、
今でもずっと耳に残っている。
私達が言っていたことは、
ただの現実逃避でしかないが、
その言葉が、私達をどんどん、
現実へと引き戻していった。
私達にも、少し質問をしてくる、
警察官の人。
でも、私達が0時にトイレに行って、
その時には、電気が全て消えていたこと。
それを言うほど、この時余裕もなかった。
そしてこの日、
お母さんは、警察官の人に、
事情聴取で連れていかれ、
遠くに住んでいる、
おばぁちゃんとおじぃちゃんも来れず、
私達は、血まみれの家で、
1日を過ごすこととなった。
夢か…
思い出したくない事まで、
思い出してしまう…
リビング
皆が食べ始める中、
私は1人、カレーを前に、
止まっていた。
そして、結局あなたのカレーは、
紫耀と岸くんで食べて、
無くなったのでしたとさ。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!