そういい
息を整え
実弥さんの部屋へはいると
実弥さんは
縁側に座り外を眺めていた
それから
ゆっくりと顔をこっちに向け
来い来いと手招きをされたので
恐る恐る近くへよると
そういい
ぐっと腕を引っ張られ
実弥さんの腕に包まれた。
本気で意味がわからなく
問い返すと
スっと私を持ち上げ
縁側から立ち上がり
部屋の中へと足を進め、
そのまま下ろされ
何故か首元にキスをされ
いきなり過ぎて変な声が出てしまった
甘ったるく低い声は
体に響くよう伝わり、身体が疼く
私を捉えたまま離さない目線は
なんとも言えないほどに力強く
思わず言葉が詰まってしまう
それから実弥さんは
ゆっくりと手を忍び込ませ
その優しい手つきに身体が反応し
私の身体は実弥さんを求めているのか
少し触られただけで
ありえないほどに感じ
触られたところが熱く感じる
実弥さんの大きな手が
身体中に触れ
その度に身体がビクッと反応し
なんのイタズラか
ずっと焦らす事しかしない実弥さん。
そろそろ、苦しくなってきた
頭もフワフワし何も考えられない
ただ目の前にいる実弥さんの姿を
捉えることしか出来ない
その一言で
お互いのよがり声しか聞こえないくらいに
めちゃくちゃにされ……
普段はそんな事言わないくせに
行為中に
なんとも色っぽい声で
そう言う。
ずるい……
そしてキュッと引き締まった大きな身体に縋り付き
そして同時に果てた。
あまりもの激しい行為で
快楽で身体がしばらく疼き
疲れ果て
私はその時すぐ眠りについてしまった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!