第16話

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2020/03/31 12:37





それから
少しして


稽古の休憩時を見計らい


飲み物などを持っていく



すると





不死川 実弥
不死川 実弥
おい!!
お前そんなんじゃ
雑魚鬼も倒せねぇぞォ!!!!!!





そういい


笑顔で女と話しながら竹刀をぶつけ合っていた
女隊士
実弥さ〜ん!!
やっぱり女だからって
手、抜いてないですかぁ〜?






“ 実弥さん ”





もう下の名前呼びなんだ。










サッと目を逸らし

縁側へと飲み物を置く


そしてもう一度2人の方へ目を向けると



女が私がいることに気づき
女隊士
実弥さん!!
お手伝いの方が
飲み物持ってきてくれたので
休憩にしません?



そう実弥さんに親しく話す
不死川 実弥
不死川 実弥
おう。
お前の体力じゃこのまま続けても
へばるだろうしなァ
女隊士
またそんな事いうんですかぁ〜!!
怒りますよ!!私!!









そして


キャッキャッと二人で騒いでいる。






楽しそう。本当に。





私の存在が虚しく感じる。










そして


女は



暑いからか
隊服の上を脱ぎ
胸を覆っている布しかない状態となり




私をちらっと見て


女隊士
実弥さぁん!!
不死川 実弥
不死川 実弥
……ッッ!!!!!!









私に見せつけるかのように



実弥さんの背中に抱きついていた。






不死川 実弥
不死川 実弥
危ねぇだろぉがァ!!あほ









なに、嬉しそうに笑ってんの?
実弥さん……







稽古、しにきたんじゃないの?
あんた。







本当に実弥さんだけの為に





稽古をつけたわけ……?









実弥さんを手に入れるために……?
女隊士
お手伝いさん!!
わざわざありがとうございます!!
稽古たくさんして
ちょうど休もうかと
思ってたとこなんです







そういい





実弥さんに見せる用の笑顔を私へと向ける。











あなた

そうでしたか。
間に合ったみたいで良かったです。













虚しさで押しつぶされないよう



無理やり笑顔を作る。



不死川 玄弥
不死川 玄弥
あなた、ありがとね








実弥さんと女が
稽古をしているせいか


玄弥さんは別メニューをしているみたいで。




あなた

いえいえ!!
ゆっくり休んでください

不死川 実弥
不死川 実弥
悪ぃなァ。








玄弥さんは
私の笑顔の裏に気づいている。






実弥さんは
笑顔の裏側には気づかない。














泣くな、私。





こんな女に負けるな。






この女より


2人のことを見てきたでしょ?




大丈夫。






取られたりしないから、








奪われたりしないから、









だから、泣きそうになんかなるな。自分。

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