(その頃)
さっきは危なかったな、こちらの存在に気づくとは…
ああ、さすが奴らのメンバーだ。気は抜けないな…
プルルルルル
ん?(灰原からだ!)
沖矢さん、ちょっと電話出るね!
分かった。
ピッ
(もしもし、灰原、頼んでた情報、見つかったのか?
(ええ、もちろん。名前は小林ゆいな、15歳、小4の弟がいて、少し前までは米花町の孤児院にいた。ここまではあなたも知っているでしょ?
(ああ。で、分かった情報は?
(実は、この子の両親について調べてみたら、2人が××××年○月○日に交通事故で亡くなる前の情報があまりに少なすぎることに気づいたの。
(どういうことだ?
(住んでいた場所や、2人の職業、年齢、卒業した学校まで、全てがあやふやなの。こんなことができるのはごく限られた人間だけよ…
(灰原でも分からないなんて…相当な人だったんだな…
(ええ。それで、もう一つ気になることがあって、小林さんの両親が亡くなった交通事故のことなんだけど、、
(橋の上で同時に何台もの衝突事故が起きて、その内の二台は橋から落ちてしまったみたいで、警察が駆けつけるまでに車ごと流されて死体は行方不明のままらしいの。
(もしゆいなさんの両親が橋から落ちた二台の車のどちらかに乗っていたとしたら…
(死んだことになっているけど、本当は生きている、なんてこともあるかも知れないわね。
(まあ、その可能性は低いと思うけど。あ、それと…
(ありがとな、灰原!新しい情報が入ったらまたよろしく!じゃあな。
(ちょっ、工藤くん!(どうしてこの人を調べる必要があるのか聞こうとしたのに…まったく、工藤くんはいつもそうなんだから!)
プーッ プーッ プーッ
(灰原の情報からすると、ゆいなさんの両親は奴らの組織のメンバーかも知れないな…だとするとゆいなさんはその繋がりであちらに引き込まれたのか…?それとも…)
コナン君、何か新しいことが分かったのかい?
ああ、それが…《さっき聞いた情報を話した》
そうか…教えてくれて助かった。でも今日はもう遅いから明日もう一度来て張り込むことにしよう。
コナン君も来るかい?
うん、もちろん!
じゃあ明日7時に集合にしよう。
分かった!じゃあね!
ああ。
今回はここまでです!読んでくれてありがとうございました!!
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。