ガチャッ
静かだった部屋に、ドアの音が響き、それと同時に、2人の男が入ってくる。
質問をするも、それに対するに返事はなく、ただただ沈黙がながれる。
だが、灰原は少しもめげずに質問を続けた。
…すると、5つ目の質問で目の色が変わった。
ジンはそう言って、ギロリと灰原を睨みつけた。
そう言うと、いままでドアの前にいたジンが部屋の奥で手枷をはめられている灰原に近づいて来る。
だが、もう目の前まで来ていたジンがそう言いかけたその時、着信音が鳴った。
2人はそう短い会話を終えると、灰原の方は見向きもせずに部屋を出て行った。
部屋にいるのが自分だけになり、少し緊張がほぐれた灰原だったが…
その胸の内は、不安で張り裂けそうで__
その後に、ふとこぼれたため息は安堵からのものだったのか、不安からのものだったのか、それは自分でも分からなかった、、、
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。