第7話

5日目
427
2018/10/30 13:05
-ももかside-



鏑木ももか
あなたと何かあった?
菊池風磨
いや、特に…






特に…って!!


何かあったことはわかってるんだからっ!





その「何か」を知りたいの!







鏑木ももか
何嘘ついてんの!
バレバレだかんね?
菊池風磨
何かあったっていうほどじゃないけど…
鏑木ももか
やっぱあるんじゃん!
あんなラブラブしちゃって♡
菊池風磨
別にラブラブしてるつもりはない
鏑木ももか
まぁーまぁー♡
そんな照れなくてもっ


私はそう言いながら、菊池くんの肩をポンッっと叩いた。
菊池風磨
鏑木はあなたから何か聞いてんの?
鏑木ももか
まぁ少しは?
菊池風磨
ふーん。
じゃあ教えなくてもいいじゃん。
わかってんでしょ?

ううん、私はただあなたが菊池くんのこと好きってことと、あなたがもう少しで結婚するってことしか知らない。




菊池くんは鞄を持って歩き出した。



菊池くんの背中が、何か語っているように見えた。
鏑木ももか
ちょっ、待って!
怒らせたならごめん!


慌てて私は菊池くんを呼び止めた。



菊池風磨
別に怒ってないよ。
この話はまた今度。


そう言って教室から出て行ってしまった。






「行かないでよ。」






そうやってもう一度呼び止めたかった。










だって








風磨くんのことが好きだから。












昔からずっと。

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