無料ケータイ夢小説ならプリ小説 byGMO

第5話

~5話~
ー4年前ー
友達
あなたちゃん遊ぼ~!
あなた

うん!ええよ!でも…

友達
でも?
あなた

もっと色んな人誘ってみんなで遊ばへん?

当時小学6年生だった私は、今と違って明るくて友達も多かったんです。
田中雅功
田中雅功
え、ちょっと待って!話止めて悪いんだけどさ、あなたちゃんって関西出身だったの?
あなた

あれ、雅功さん。私言ってませんでした?

まぁ、とにかく、小学6年生の時は性格も環境も今と全く違ったんです。
家族とも仲が良くて、母、父、妹と特に不自由なく暮らしていました。
学校終わりは毎日友達と遊んで、帰るとお母さんが美味しい晩御飯を作ってくれてて、お父さんとお母さんと妹と、みんなで食卓を囲むんです。
夜は妹と、2段ベッドの上で寝るか下で寝るかのジャンケンをして、寝ながら今日のことをお話して。
あんまり遅くまでお話してると、お母さんかお父さんが
お母さん
早く寝なさ~い。
って部屋に入ってきて。
とても幸せな生活を送っていました。
暖かくて、賑やかで。
暖かくて、賑やかで。
そして、それ以降も幸せな生活を送る。
はずでした。
田中雅功
田中雅功
はず?
あなた

はい。そうです。

私が小学6年生の年の冬。
父親の不倫が発覚したんです。
それも今思い返せば笑える話で。
あの男、女物の香水を買ったレシート、そのままゴミ箱に捨ててたんですよ。
私達も、お母さんも、そんなの買ってもらった覚えは無くて。
って言うかそのまま捨てます?
外で捨てるか破って捨てるかしろよって思いますよね。
私たちのこと舐めてるって、お母さん大激怒したんです。
父親、普段はとっても優しかったんですよ?
ちゃんと家族のことを見てて、私たちが何かやらかしたら、しっかりと怒ってくれて。
厳格な人だなぁとは思っていたけど、
そんなことするような人だなんて誰も思ってなかったんです。
それだけにショックが大きくて。
でも、人が裏で何を思ってるかなんてわかんないじゃないですか。
あの人は、家族想いの父親を演じてただけだったんです。
何か言い訳してたと思いますけど、お母さんも私達も、その言い訳を覚えてる人はいませんでした。
まぁ、その時は小学6年生だったんで、そんなこと考えてなかったし、お父さんが何をしてしまったのかなんてよく分かってませんでした。
でも、お父さんがお母さんを怒らせて泣かせてる。
お父さんは私たちを裏切ったんだってことだけは何となく感じ取ってました。
あの人はもう一度寄りを戻したかったみたいですけど、お母さんも私たちもあの人に対しての嫌悪感でいっぱいになっちゃって。
一緒に生活するなんて考えられなかったんです。
だから、お母さんはすぐに離婚届をあの人に突きつけてました。
そこでもまた一悶着あったみたいですけど、結局はあの人が根負けする形で離婚しました。
田中雅功
田中雅功
そっか。でも、今の話だと、お母さんを毛嫌いする理由はないよね?
雅功さんは静かに、私の気持ちを確かめながら言う。
あなた

はい。ここまでならまだ良かったんです。確かに男の人は少し苦手になっちゃったけど今ほどじゃなかったですし。

田中雅功
田中雅功
じゃあ、どうして。
お母さんは、
離婚届を提出した日、こう言ったんです。
お母さん
これからは、何があっても私達だけで強く生きていこうね。
って。
小学6年生の私にも、
小学4年生の妹にも、
その言葉の意味は分かりました。
そしてその言葉は、
心に深く、根っこを張ったんです。