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第11話

〜11話〜
田中雅功
田中雅功
そ。ギター。
あなた

え、私にしてみろと?

ギターを私に押し付けた雅功さんはニコッと笑った。
田中雅功
田中雅功
音楽は、人と人を繋げてくれるんだよ?
あなた

いやいやいやいや!無理ですよ!

雅功さんにギターを返そうとするが、
田中雅功
田中雅功
なんで?やってみないとわかんないじゃん。
と言って受け付けてもらえない。
そのまま彼は、またパソコンと向き合ってしまった。
あなた

なんでって。私楽器なんてやったことないし……。

雅功さんは何か閃いたのか、こっちに向き直して言う。
田中雅功
田中雅功
あ!じゃあ先生がいれば大丈夫か!
あなた

先生?……。まさか雅功さんが!?

田中雅功
田中雅功
いやいや!僕は人に教えられるほど上手くないし、もっと適役な人がいるよ!
そう言うとパソコンを閉じる。
田中雅功
田中雅功
このあと時間大丈夫?
あなた

え、ま、まぁ大丈夫ですけど……。

雅功さんは立ち上がり、私の手を引っ張る。
田中雅功
田中雅功
よし!行こうか。
あなた

え、行くってどこに?

田中雅功
田中雅功
隣の隣。
隣の隣?それってどこ?
あなた

え、どこ行くんですか?

田中雅功
田中雅功
303号室。……。あれ、知らない?
あなた

何を知らないのかも知らないです。

雅功さんは目を丸くしている。
田中雅功
田中雅功
え、303号室の人には会ったことないの?
あなた

そうです、、ね。

確かに303号室の人とは1回も顔を合わせたことがない。
田中雅功
田中雅功
あぁ~。そっかそっか。髙田彪我たかだ ひょうがって知ってる?
あなた

え、髙田……って。まさか……。

たしか、髙田彪我は、フォークデュオさくらしめじ の1人で、雅功さんの相方だ。
田中雅功
田中雅功
うん。そのまさか。
そう言って雅功さんは私の腕を掴みながら玄関のドアを抜け、外廊下に出た。
あなた

いやいや!雅功さん!私まだやるなんて言ってないですし、彪我さんとも会ったことないですから!

田中雅功
田中雅功
大丈夫大丈夫~。
いったい、何が大丈夫なんだろうか。
雅功さんってたまに強引なところあるんだよなぁ。
ピンポーン
田中雅功
田中雅功
彪我~!
少し待っても返事がない。
ピンポーン
田中雅功
田中雅功
おーい。彪我~!
あなた

もう良いですって!いないみたいですし、私やるなんて言ってないですし!

田中雅功
田中雅功
いやいや、多分いるのよ。
そう言って雅功さんは、もう1度インターホンを押した。
田中雅功
田中雅功
彪我~!
すると、
ガチャ
303号室の扉が開いた。
髙田彪我
髙田彪我
はい!はい!……。あ、雅功か!
彪我さんが出てきた。
髙田彪我
髙田彪我
ごめんごめん!ヘッドホンしてたから気づかなかった!
どうやら私のことは目に入っていないようだ。
彪我さんは、雅功さんに勢いよく話し始める。
髙田彪我
髙田彪我
新しいヘッドホン買ったんだけどそれがめちゃめちゃ良くて!ぜひね、聴いて欲しい。
田中雅功
田中雅功
この子にさ、ギターを教えてあげて欲しいんだよね。
髙田彪我
髙田彪我
え、その方は?はっ!彼女!?
田中雅功
田中雅功
隣の302号室に住んでるあなたちゃん。
髙田彪我
髙田彪我
そうかそうか。文化祭とかでやるの?
田中雅功
田中雅功
あ。良いね。うん。そう。文化祭でやる。
ヘッドホンだとか彼女だとかの話が次々とカットされていく中、文化祭という謎の単語が追加されてしまった。
髙田彪我
髙田彪我
分かった!よろしくお願いします!あなたさん。
あなた

あ、小館 あなたです。よ、よろしくお願いします。

反射的に挨拶をしてしまった。
この挨拶で、いったいどこまでを肯定したことになるのだろうか。
田中雅功
田中雅功
よし!挨拶もできたし!文化祭に向けて頑張っていこう!それじゃ!彪我よろしく~。
髙田彪我
髙田彪我
はいよ~。えっと。今日って何曜日でしたっけ?
なるほど。
文化祭のところまでか。
それにしても、すごいスピードで話が進んでいく。
あなた

えっと。日曜日です。

髙田彪我
髙田彪我
あ~。じゃあ、3日後かな。水曜日は僕、仕事ないんで毎週水曜日とかでも大丈夫ですか?
きっと否定しても無駄なんだろう。
あなた

あ、えっと大丈夫、です。放課後のこの時間なら。

髙田彪我
髙田彪我
わかりました!いや~でも嬉しいなぁ。ギターやる人が増えるのは。
彪我さんは、目を爛々とさせながら、嬉しそうに言った。
あぁ。
ますますやりたくないなんて言えないよ……。