第41話
肆拾惨の巻~機能回復訓練②~
~竈門炭治郎side~
次は鬼ごっこ。
カナヲが相手だった。
既に善逸と伊之助が立ち向かったが、見事に捕まえられなかった。
カナヲもどこか雰囲気が違う。
その言葉でカナヲはすぐに走り出す
見事に俺の手をかわして、楽々と走る。
もしかして………俺、まだ………
俺はステーンと転んでしまった。
カナヲは全く息がきれてない。
俺は呼吸を整える事で精一杯だった、
アザはできちゃったかもだけど。
次はあなたちゃんの番だった。
その瞬間、あなたには謎のオーラが見えた気がした。
カナヲもいつもに増して集中している。
アオイの言葉で駆け出す。
あなたは、とっても速かった。
一瞬で終わった。
瞬きする間も無い。
柱ってあんなに強いの……?
カナヲの顔が沈む。
俺は声をかけたかったけど……、声が出なかった。
カナヲはしゃがみこんだ。
そして、下を向く。
カナヲは泣き叫ぶ。
そうじゃないと精神が安定しない。
カナヲは前を向いた。
カナヲは立ち上がった。
ふらっと倒れそうな足取りで。
沈黙を破ったあなたの言葉。
違う………「違う」か………。
カナヲは下を向いた。
あなたは爽やかに戻っていった。
俺たちは唖然する事しかできなかった。
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