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第47話

肆拾玖の巻~蝶屋敷~
~あなたside~
 しのぶさんは暗い闇の中へ取り込まれていく。

ついていきたい。

でも、しのぶさんが望んでいるなら……。

そう思うと足は止まっていた。
冴木 (なまえ)
冴木 あなた
……カナヲ、私、どうすれば良いんだろう……。
私なんかに……
栗花落 カナヲ
栗花落 カナヲ
師範………ッ!
なんで………ッ!なんでよ………ッ!
カナヲは地面に手を着き顔は下を向いていた。地面にカナヲの涙が滴り落ちる。

そして、私の足にしがみついた。
栗花落 カナヲ
栗花落 カナヲ
私……ッ!もう一人、師範がいたんだけど、鬼に喰われて……ッ!これ以上、人を失いたくないのに………ッ!
私はカナヲと目線を合わせる。
冴木 (なまえ)
冴木 あなた
私だって師範を失いたくない。
初めて……人で良かったと思えた。
冴木 (なまえ)
冴木 あなた
でも、人は死んでいく生き物。
それはすべての生き物に当てはまる。
私だって、嫌だよ……。
嫌だけど………ッ!
冴木 (なまえ)
冴木 あなた
私は………、最期はしのぶさんの思い通りにさせてあげたい。それで、来世でまた笑ってくれるなら……。
冴木 (なまえ)
冴木 あなた
しのぶさんの死も認めないといけない。
そう。しのぶさんだって、頑張ってきた。
姉は鬼に喰われ、たくさんの継子も喰われた。

唯一生き残ったのは、カナヲだけと言って良いほどだった。

そんな中、しのぶさんは見事に自分の感情を隠し続けていた。






……辛いのはしのぶさんだ。






私はしのぶさんの「辛」いを、「幸」せにしようと頑張ってきたのに……。



努力は報われない。






しのぶさんが、亡くならないで、無事に帰ってくる事を祈る事しかできない。
冴木 (なまえ)
冴木 あなた
私、悔しいよ………ッ!
私が、アオイを良く見てれば………ッ!
栗花落 カナヲ
栗花落 カナヲ
……その気持ちはみんな、同じ。
私だって後悔してる。
悔しいし辛い。
栗花落 カナヲ
栗花落 カナヲ
……でも、あなたが言うとおり。
私は前を向いて行くよ。
あなた、蝶屋敷に戻って無事である事を祈ろう?
それしか今、私たちにできる事は無い。
私はカナヲを見て頷いた。
歩を進める毎に不安は積み重なっていくばかりだった。





でも、私はこのとき、気づかなかった。





















蝶屋敷であんな事が起きていたなんて……。